「白のキセキ」初戦は4時間46分のドロー ソフトバンク小久保監督「あんな野球もあるんだなと思いながら。でも、ホームが遠い試合でした」

延長12回2死、柳田(手前)が一ゴロに倒れ、足早に引き揚げる小久保監督(撮影・穴井友梨)

◆ソフトバンク3―3オリックス(20日、ペイペイドーム)

真っ白に染まったスタンドからため息が漏れた。延長12回。2死から柳田が一ゴロに倒れ、今季最長の4時間46分のロングゲームは痛み分けに終わった。小久保監督は「よく負けなかったなという感じじゃないですか」と総括した。

7番右翼でプロ初スタメンの育成出身の緒方がプロ初安打となる二塁打を放った2回無死二、三塁など、序盤からチャンスを逃していた打線が思わぬ形で息を吹き返した。6回、3者連続の四球で好機をつくり、柳田の押し出し死球、山川の中犠飛で1点差。再び満塁から栗原の押し出し四球で同点に追い付いた。

小久保監督は「あのイニング、あんなにフォアボールが(出るとは)ね。あんな野球もあるんだなと思いながら。でも、ホームが遠い試合でした」と悔やんだ。その後は延長10回2死二、三塁、11回も2死満塁とサヨナラのチャンスをつかんだが、得点は無安打で奪った6回の3点にとどまり、18残塁と苦戦した。

この試合は「白のキセキ2024」と銘打たれ、入場者にはホームのレプリカユニホームが配られた。白星で飾ることはできなかったが、2番手の石川以降の6投手が無失点リレーで踏ん張り、小久保監督も「投手陣が頑張った」とたたえた。リーグ王者から粘り抜いてつかんだ引き分けは大きな意味を持つはずだ。(小畑大悟)

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