「ほぼ完璧なプレーだった」ジェノア戦、決勝アシストの鎌田大地に現地メディアから多くの賛辞! 一方で真逆の厳しい評価も…

現地時間4月19日に行なわれたセリエA第33節で、ラツィオは1-0でジェノアを下し、6位に浮上している。

敵地ルイジ・フェッラリスでの一戦、攻勢に立って幾度か相手ゴールに迫るも得点には至らずにいたラツィオだったが、67分にようやくゴールが生まれる。鎌田大地が中盤で右サイドのフェリペ・アンデルソンにパスしてペナルティエリア内に侵入すると、ブラジル人選手から見事なリターンパスが渡り、これをマイナスに折り返したところをルイス・アルベルトが合わせてゴールネットを揺らしたのだった。

貴重なゴールをお膳立てした鎌田は、中盤の一角として再三好機に絡み、守備でも奮闘を見せてフル出場。90分間で、ボールタッチ76回、シュート2本、パス63本(成功60本)、キーパス2本、ドリブル2回(成功2回)、インターセプト1回、そして両チーム最多となったタックル6回(成功4回)というスタッツを記録している(データ専門サイト『WhoScored.com』より)。

鎌田は試合後、『Lazio Style Channel』のインタビューに「この勝利、とりわけチームの役に立ち、素晴らしい勝利をもたらすことができて満足しています。(イゴール・)トゥドール監督からの信頼を受けられていることも、もちろん嬉しいです。この瞬間が訪れるのを待ち続け、決して諦めませんでした。ラツィオで、より良いパフォーマンスを常に発揮できることを望んでいます」と応えた。

そんな彼に対する現地メディアからの評価は、スポーツ紙『Corriere dello Sport』が10点満点の採点で及第点以上の「6.5」(チーム2番目タイ)を与え、「あまり充実した試合ではなかったように見えるが、アシストがそれを補ってくれた」と、ややネガティブな寸評を綴っている。

ここまで厳しい鎌田に対しては評価が続いていた『Roma Today』紙は、「ついに素晴らしいプレーを披露。アシストだけでなく、ボールを追いかけ続け、デュエルにも勝利した」と賛辞を贈り、こちらも採点は「6.5」。対する『LEGGO』紙の採点は「5.5」止まりで、寸評も「指揮官の信頼を得ているものの、パフォーマンスはあまり良くなかった。L・アルベルトのゴールをアシストしたのは良かったが、他のプレーは十分満足のいくものではなかった」と厳しかった。
スポーツ専門サイトでは、『Vi SPORT』がやはり「6.5」を付与し、「守備面で素晴らしい仕事を果たした。後半はカウンターからシュートを放つも得点には至らず。攻撃参加も良く、L・アルベルトへのアシストも素晴らしかった」と記述。『OA SPORT』は、「トゥドール監督の采配が役立っている。非常に動きが良く、相手守備陣に混乱と悩みをもたらすために走り回った。彼はここまで到達した。遅さはあるものの、“遅すぎる”よりはましだ」として、チーム最高タイの「7」を与えている。
続いて、スポーツ専門放送局『EUROSPORT』は、こちらも採点は「6.5」とし、「アシストもさることながら、彼は“再発見”されている選手だ。とりわけ性格の面で成長が見られる。トゥドール監督は彼を中心に据え、再活性化させた。その選択は今のところ、大いに成功している」と称賛した。

サッカー専門サイトでは、『calciomercato』が「彼はボールや相手選手を追いかけるのは他の選手に任せ、あまり目立つ動きをしていないように見えるが、攻守両面で無理はしないものの、常に試合の中心にいる。そして、K・アルベルトに先制ゴールに結びつくパスを提供した」と、鎌田のプレーに対する見解を示し、こちらも採点は「6.5」となっている。

一方の『TUTTO mercato WEB.com』は、チーム最高タイの「7」を付与して、「彼の将来を変える可能性のあるシーズン終盤戦になる? それは誰にも分からない。数週間前から、別の選手を見ているようだ。クオリティーと量の両方において、ピッチ全体でのプレーが向上している。決勝ゴールをアシストするなど、ほぼ完璧なプレーだった」と絶賛した。

そして、ラツィオのクラブ専門サイト『LA LAZIO SIAMO NOI.IT』は、「試合の流れを変えるような重要なプレーを披露。ジェノアの素晴らしいカウンターの原因となったが、(相手FWの)カレブ・エクバンに救われた。後半は積極的にプレーに関与し、L・アルベルトのゴールをアシストした」と鎌田のプレーを振り返り、こちらも採点は「6.5」としている。

このように、多くの現地メディアが「6.5」の採点を与えたが、他にはスポーツ専門チャンネル『Sky Sports』、スポーツ紙『Gazzetta dello Sport』、ジェノアの地元メディア『Genova Today』も同採点とした。

構成●THE DIGEST編集部

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