【フローラS】前走1勝クラス勝ち馬を重視 東大HCの本命はクリスマスパレード

ⒸSPAIA

オークストライアル

今週日曜日、東京競馬場でGⅡ・フローラSが行われる。2月の未勝利を勝ってここへ果敢に挑戦してきたバロネッサ、2戦2勝のクリスマスパレード、百日草特別3着とフリージア賞2着の実績があるアドマイヤベル、フラワーC5着のエルフストラック、同6着カニキュルなどが顔を揃えた。

2着馬までにオークスの優先出走権が付与されるトライアル競走。樫の女王決定戦への切符を手にするのはどの馬か。過去10年のデータから馬券戦略を検討する。

1勝クラス組から好走馬多数

<フローラS・前走レース別成績>
1勝クラス【6-3-3-59】勝率8.5%/連対率12.7%/複勝率16.9%
フラワーC【2-2-4-14】勝率9.1%/連対率18.2%/複勝率36.4%
OP特別・L【1-0-0-8】勝率11.1%/連対率11.1%/複勝率11.1%
クイーンC【0-2-1-7】勝率0.0%/連対率20.0%/複勝率30.0%
チューリップ賞【0-0-0-8】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%

フローラSは基本的に桜花賞出走がかなわなかった馬たちのレース。1勝クラスから権利獲りを狙ってくる馬が多い。過去10年の勝ち馬のうち6頭が前走1勝クラス組だ。ここに注目する。

まず1勝クラスを0秒1差以上で勝ってきた馬が【4-2-0-9】複勝率40.0%と中心になる。一方0秒3以上負けていた馬は【1-0-1-32】複勝率5.9%と苦しい。また、前走の4角位置別に見てみると、5番手以内【6-3-2-36】に対し、6番手以下【0-0-1-23】。差す競馬をしていた馬も凡走傾向にある。開幕週らしく、スピードに乗ってしっかり先行する力も必須といえる。まとめると、軸は「前走1勝クラスを先行して0秒1差以上勝ち」の馬から選ぶべし、となる。

ほかでは、高い安定感を誇るのが前走フラワーC組。こちらも着差別に見ると、勝ち馬から0秒5差以内で走った馬が【2-1-3-6】だった。1勝クラス組と異なり、こちらは前走差し追込に回った馬でも好走できている。とはいえ、やはり開幕週を意識して後方一辺倒の馬よりは逃げ先行実績もある馬を優先したい。

前走クイーンC組は【0-2-1-7】とまずまずだが、OP特別組やチューリップ賞組からはほとんど好走馬が出ていない。唯一勝利したのはアネモネSを勝った後、桜花賞を回避して出走した16年チェッキーノ(未勝利から3連勝)であり、最近負けていた馬の反撃は見込みづらい。

無敗で本番へ

◎クリスマスパレード
ここまで2戦2勝、いまだ底を見せていない。新馬戦は2番手から4角で逃げ馬をかわして押しきり勝ち。前走の水仙賞も同様に道中2番手で進み4角で逃げ馬を捉えると、2着馬に一度はかわされそうになるものの差し返し、そのまま押しきった。フローラSは脚質、距離両方で合っていそうで、今回もしっかりポジションを取ることができれば上位争いは堅いとみる。無敗での制覇となればレース史上初。3連勝でオークスへの挑戦権獲得だ。

◯アドマイヤベル
前々走の百日草特別はラスト3F11秒7-11秒5-11秒3という加速ラップのなか、逃げたマーゴットソラーレを捉えられず、アーバンシックにも差されて0秒4差3着。また前走のフリージア賞もマーシャルポイントにタイム差なしの2着。牡馬相手に惜敗は続いているが、互角の戦いを演じてきた。牝馬限定戦でこのメンバー相手なら能力上位だろう。

▲エルフストラック
前々走のデイジー賞は2番手につけたが、逃げ馬をかわせず2着。フラワーCは積極的に逃げ、最後の最後でかわされたものの僅差の5着と見せ場はあった。速い上がりを使えるタイプではない点で重視しにくいが、未勝利以降安定して前から運べており、開幕週の馬場がプラスに働きそうな点を評価して▲とした。

以下カニキュル、バロネッサ、サンセットビューまで印を回す。馬券は◎軸、◯以下相手の馬連で勝負する。

▽フローラS予想▽
◎クリスマスパレード
◯アドマイヤベル
▲エルフストラック
△カニキュル
×バロネッサ
☆サンセットビュー

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。



© 株式会社グラッドキューブ