日本代表GKも攻略! J1アビスパ福岡・ザヘディの驚異的な決定力「負けなかったですけど…」

後半33分、同点ゴールを決めてガッツポーズする福岡・ザヘディ(撮影・柿森英典)

◆明治安田J1第9節 福岡2―2磐田(20日、ベスト電器スタジアム)

黒星の暗雲漂う雨のスタジアムに光を差した。福岡のFWザヘディが2点を追う展開から2ゴールを突き刺し、ドローに持ち込んだ。「最後の30分に関しては、かなり楽しんでいただけるゲームになったんじゃないかと思います」。来日から6戦5ゴールのストライカーがほほ笑んだ。

後半15分、左からのクロスを途中出場のウェリントンがヘディングで落としたボールを止め、振り向きざまに左足を振り抜いた。「交代で入った選手が攻撃に厚みを加えてくれました」と仲間に感謝した一発は、磐田守備陣が固めた間を抜け、元日本代表GK川島のニアサイドを突いた圧巻のゴールだった。

「2点ビハインドでも応援し続けてくれた」とサポーターに感謝したザヘディは同33分にも歓喜をもたらした。相手のパスミスをカットすると、自らゴール前に持ち込み、力強い左足シュートでネットを揺らした。

「(2点目は)チームメートのポジションが良ければパスの選択肢もあった。全員がフォア・ザ・チームで戦った結果」と誇った。悔やまれるのは、チームを救う抜群の決定力が白星に結びついたのはまだ1試合。「負けなかったですけど、勝ちたかった。勝たないといけなかった」。イラン国籍初のJリーガーが仲間とともに白星の光へ向かう。(向吉三郎)

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