地価上昇率全国1位 熊本・大津町、駅周辺のまちづくりへ基本構想 

JR肥後大津駅の北口

 熊本県大津町は16日、肥後大津駅周辺のまちづくりの土台となる基本構想を明らかにした。台湾積体電路製造(TSMC)の進出や空港アクセス鉄道開通による駅利用者の増加を見込み、周辺の回遊性を高める。

 構想は空港アクセス鉄道が開業を予定する2034年を目標とし、昨年度から町民へのアンケート、町民と有識者との会議などを踏まえ策定した。

 町の東西にはJR豊肥線と国道57号、県道大津植木線の三つの動脈が走り、沿線には豊後街道の街並みや商業施設が広がる。駅は国内外のビジネスマンや観光客の利用増が見込まれている。

 構想の合言葉は「ひととまちがつながる『おおづ街道駅』」。三つの動脈の結節点となる駅周辺の南北に飲食店や広場などを配置。車やバスの駐車、転回スペース、歩道も整備する。シェアサイクルなどの「小さな交通」の導入も視野に入れる。周辺で無秩序な開発が進まないよう配慮する。

 基本構想を踏まえて本年度から策定する基本計画に、具体的な施設の整備方針や事業日程を盛り込む。

 この日の町議会全員協議会で説明された。都市計画課は「町民とともにビジョンを共有してきた。実現に向け、できることから始める」とした。(草野太一)

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