古里・八幡平でスキーの楽しさ子どもたちに 小林陵侑選手

小林陵侑選手(右)に見守られながら、ミニジャンプ台で競技を楽しむ子ども=20日、八幡平市柏台

 夢の実現へ、強く、高く飛び出そう-。ノルディックスキー・ジャンプ男子の2022年北京冬季五輪金メダリスト、小林陵侑選手(27)=チームROY、盛岡中央高=は20日、古里の八幡平市柏台で、児童と園児にスキーの楽しさを伝えるイベントを2日間の日程で始めた。ジャンプ競技の振興などを目指し温めてきた構想が、昨年のプロ転向を機に実現。地元と競技への「恩返し」を胸に子どもたちを後押しする。

 晴天となった会場のさくら公園。八幡平山頂付近から集めた雪で作ったヒルサイズ2メートルのミニジャンプ台がお目見え。市内を中心に年長園児から小学生12人が競技に挑んだ。初体験の子どもたちが勇気を出して飛躍すると、小林選手が「ナイスジャンプ」と笑顔で声をかけた。

 21日は午前9時半から同会場で開くほか、八幡平市でのイベントは来年以降も継続開催する方向だ。古里に多くの人を呼び込むため、仕掛けを練り続ける小林選手は「大会も競技自体も子どもたちが夢を見られる楽しい空間であり続けられるよう、八幡平から盛り上げていきたい」と未来を描く。

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