衆院長崎3区補選 告示後初の週末 山田候補と井上候補、本土部で支持訴え   

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、谷川弥一前衆院議員=自民離党=が辞職したことに伴う衆院長崎3区補欠選挙(28日投開票)は20日、告示後初の週末を迎えた。立憲民主党前職の山田勝彦候補(44)と日本維新の会新人の井上翔一朗候補(40)は、時折強い雨が降る悪天候の中で大票田の大村市や佐世保市を中心に本土部を駆け回り、支持の拡大を訴えた。
 山田候補は午前中、選挙カーで佐世保市早岐地区を回った。「政治とカネ」問題を巡り「県民は裏金・脱税・金権政治を二度と許さない」「投票に行かなければ今の政治を許したのと同じ」と呼びかけ、手を振る市民がいると車を降りて感謝を伝えた。
 午後は東彼川棚町を巡った。JR小串郷駅前では、かっぱを羽織ってマイクを握った。給食費無償化などを掲げ「予算が一人一人の生活者にまっすぐ届く政治へと変えていこう」と声を張り上げた。立民の泉健太代表も現地入りした。
 井上候補は大村市を中心に選挙カーを走らせた。同市弥勒寺町の商業施設前の道路沿いでは通行する車両に手を振り、演説で「大きな論点は政治改革」と強調。旧民主党が政権交代時、政権公約とした企業・団体献金廃止が実現しなかったとして「(流れをくむ)立民が禁止を訴えている。感覚を疑う。維新は既に実行した。献金を断ることでしがらみのない政治が実現できる」と訴えた。
 計4人の国会議員が応援演説し「政治を前に進めるのは維新なのか、立民なのか」と声をからした。

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