by 古川 敦
毎週日曜日12時55分からABCテレビ・テレビ朝日系列で放送中の「新婚さんいらっしゃい！」の2024年4月21日(日)放送回は、29歳差の新婚さんが登場します。なお、「新婚さんいらっしゃい！」は、「TVer」で見逃し配信もされます。
シニア世代の結婚事情が近年、変化しており、最新データによると、60歳以上の婚姻数は2000年と比べ、女性は1.5倍、男性は3倍にも増加しています。今回、香川県からやって来た夫は、なんと81歳(収録時81歳、現在82歳)。妻は53歳と、29歳差の新婚。これはMC2人と同じ歳の差…。親でもおかしくない年齢差ですが、実際に夫は妻の親より2歳上。孫は5人で、ひ孫までいるといいます。
妻が父親に写真を見せたら、「おじいさんやん！」と絶叫。友人たちも口をそろえて、「お金があるん？」と訊ねてくるそうです。しかし夫は、遊び方がすごい昭和の男。たんまりもらった退職金も、スナックでさんざん楽しみ、1カ月で使い果たしたんだとか。妻は「お金じゃなくて愛情よ」と断言します。
出会いは4年ほど前。妻が銭湯で仲良くなった、80歳のママがキューピッド。後日、彼女が営むカラオケ喫茶へ遊びに行き、常連だと紹介されたのが夫で、お客さん全員がシルバー世代。しかし夫はGパンを履き小洒落ていて、気さくにしゃべりかけてくれ、楽しいなと通い始めた3回目、酔った夫が「デート行こうや」とアプローチ。グイグイ来られ嬉しくなったといいますが、妻は若くてピチピチした男性が好み。しかしいざデュエットをすると、心臓がバクバク言い始め、「私のストライクゾーン広すぎる！」と新たな扉が開いたとのこと。
結局は妻が自ら電話番号を渡しますが、待てど暮らせど一向にかかってこない。しびれを切らせた妻は、夫に会いたくて自宅を探し始めます。飲み会のときに聞いた、あらかたの場所と「木がたくさん植わっとる」という情報を頼りに車で回るも、田舎なのでどこの庭にも木だらけ。ようやく合致する表札を見つけ、「おはよー！」と早朝6時に突撃。年寄りだから起きとるわと、朝マックを買って押しかけました。これにはMC藤井さんも、「楽しく聴いているけど、めっちゃ怖い…」と怯えだします。
家に入れてもらうと、仏間には亡くなった奥さん2人が祀られています。「寂しいし大変だろう」と妻。独り暮らしが長かった夫も「秋の夜長は心も寂しい」と語りますが、さすがに妻の図々しさには呆れていました。
そこから毎週遊びに行くようになった妻。4カ月ほど経ったとき、「もうここにおったらどうや」と夫が誘い、同棲をスタート。一緒に暮らすようになって驚いたのは、価値観の違い。ごはんを食べながら話しかける妻に、「食事中はしゃべるな！」と一喝！ これにはMC井上さんも「古っ！！」とおののきます。
とはいえ2人での生活は楽しく、1年半ほどで妻の気持ちは固まり、そこで妻から「結婚しよう」とプロポーズするも、夫は「せん！」の一点張り。「そんなに慌てて結婚なんかせんよ」と言う夫に、「慌ててせんと死んでしまうよ、のんきな時間ないよ」と妻。MC藤井さんも「急に保険金臭がする」と漏らしますが、妻はすぐにでも結婚という形に収まりたかった理由は、実は夫が足の手術をしに病院へ行ったとき、医師からの説明を並んで聞くも、「お2人はどういう？」と訊ねられ、夫が「彼女」と答えたことにモヤモヤしたといいます。
「愛情を形に残して奥さんになりたい」と妻。いつか夫の気が変わるかもしれないと、毎日朝晩、食事中にも入浴中にもテレビを観ているときも、「結婚しよう」を繰り返します。しかし夫は「あと5年ぐらいしたらアッチに行くから、妻を残すことになる」と、高齢ゆえ結婚に踏みだせない。それでも妻がプロポーズを続けていたら、ある日「するか！」と決意。入院時、自分を大事にしてくれ心は動いていたが、ずっと辛抱していたと振り返ります。
歳の差を吹き飛ばす妻の愛に心を打たれ、2023年8月に結婚。新婚生活では、「毎日、食事中に会話するのが楽しい」と夫にも変化があり、家事を担当するのは夫。かいがいしく朝ごはんを用意し、妻が仕事へ出たあとには、せっせと洗濯、掃除、犬の散歩…。晩ごはんの買い出しも全部やってくれ、妻は「お嫁さんをもらったみたい」とご満悦。しかも家庭菜園の範疇を超えたレベルの畑の野菜で、とびきりおいしい食事をつくってくれるとノロケます。
結婚してからも「歳の差は感じる」と妻。テレビを観ていると、いくら音量を上げても「聴こえん」と言われ続け、映画館ばりの大音量にしなければなりません。出かけたときも並んで手をつなぎたい妻ですが、夫は「3歩後ろや！」と断固拒絶。「こっぱずかしい！」と嫌がりつつも「2人きりならいい」と語る夫に、MC藤井さんは「すけべぇ」とニヤケ顔…。しかしMC井上さんが「つないであげてください」と頼むと、若い子好きな夫は即、快諾。
近所には2人の間柄を誤解されている人もいるかもしれません。終始照れ屋だった夫も、最後には、ある宣言をします。
