外国ルーツの子どもたちが絵本制作、10人の個性が一冊に 群馬県庁・ギンガムで完成イベント

完成した絵本をはじめ、さまざまな日本語の絵本に親しむ出席者

 外国にルーツを持つ群馬県内の小中学生が制作した絵本「kodomoえほん」の完成を祝うイベントが20日、県庁31階ソーシャルマルシェ&キッチン「ギンガム」で開かれた。子どもや保護者ら約60人が出席し、完成した絵本を手に交流した。

 絵本はクラウドファンディングで資金を集め、約4カ月かけて完成させた。1人が4ページを担当し、計10人の作品を収録。人間に優しくされたモグラが恩返しをしたり、巨大なクマが地球を飲み込んだりする個性豊かな作品が収められている。

 両親がパキスタン出身のアジズ・ハサンさん(榛東中2年)は「漢字が難しかったが、思っていたよりもうまくできた」とほほえんだ。

 絵本づくりの講師を務めた二上愛音さん(共愛学園前橋国際大3年)は「好きな画材で、自分のイメージに合った作品に仕上げてもらった」と振り返った。

 両親の通訳などを担う子ども「ことばのヤングケアラー」の支援に取り組む、NPO法人「共に暮らす」(前橋市、アジズ・アフメッド代表理事)が、日本語を使って楽しい思い出をつくってもらおうと企画した。

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