クルーズ船も飛行機のように使う時代? 乗客の半数超は鹿児島発着の入れ替え制 外国人も満足、新スタイルのフランス船が初寄港

鹿児島市の鹿児島本港区北ふ頭に初寄港したクルーズ船「ル・ジャックカルティエ」=20日、鹿児島市

 フランスの船会社ポナンのクルーズ船「ル・ジャックカルティエ」(9988トン)が20日、鹿児島市の鹿児島本港区北ふ頭に初寄港した。一部の客が鹿児島発着を選べるツアーで、乗客138人のうち84人が下船、88人が新たに乗り込み、同日夜には次の目的地の屋久島へ向け出港した。

 県PR観光課によると、県内で乗客が入れ替わるクルーズ船のツアーは初めて。日帰りで滞在時間中のみ県内各地を巡る通常のツアーと比べ、前泊や後泊による観光需要が生まれやすいのが特徴。同課の大薗昌吾観光クルーズ船担当参事は「通常より大きな経済効果が見込める。鹿児島発着ツアーの誘致に向け積極的に取り組みたい」と話した。

 鹿児島発の船旅に向け、19日に鹿児島入りしたオーストラリア人のモード・ジェイコブスさん(73)は、乗船日は朝から買い物や桜島観光を楽しんだ。夫で地質学者のリック・バーグさん(74)は「桜島には前から興味があった。訪れることができうれしい」と笑顔を見せた。

鹿児島発のツアーで、クルーズ船に乗り込む客=20日、鹿児島市の鹿児島本港区北ふ頭

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