縄文文化に触れて笑顔 青森・三内丸山で春祭り

写真パネルの獲物を弓矢で狙う「縄文ハンター」に挑戦する来場者=20日、青森市の三内丸山遺跡

 国特別史跡で世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の中核構成資産の三内丸山遺跡(青森市)で20日、三内丸山縄文春祭りが始まった。遺跡センター職員による特別展解説など多彩な企画が用意され、家族連れや観光客、縄文ファンでにぎわった。21日まで。

 20日午前は晴れ間が広がり、ボランティアガイドの案内で遺跡内を見学したり、写真を撮りながらゆっくり散策を楽しんだりする人の姿が多く見られた。

 発掘作業を疑似体験できるコーナーでは、砂の中から見つけたレプリカの土器や土偶などを持ち帰ることができるとあって、子どもたちが夢中になって掘り進めた。

 参加した青森市東陽小3年の大居凜久(りく)さんは「土偶をたくさん見つけて楽しかった」と話した。動物の写真パネルを獲物に見立てて弓矢で狙う「縄文ハンター」に挑戦した同市筒井小2年の太田実希さんは「難しいけれど楽しい。また来たい」と笑顔を見せた。

 祭りは、縄文ファッションで写真が撮れるコーナーやクイズラリー、本物の出土品に触れられるコーナーがあり、来場者が縄文文化に親しんだ。

 期間中は遺跡を含む常設展を無料開放する。特別展「恵みの海と縄文」は一般290円、高校・大学生150円の特別観覧料が必要。

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