[J1第9節]川崎 0-0 東京V/4月20日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
「ディフェンスラインが(前節のFC東京戦から)2人変わったなかで、全員が良い守備をしてくれて、今シーズン初めてクリーンシートを達成できたことは自信になる」
0-0で勝点1を分け合ったJ1第9節の川崎フロンターレ戦で、試合後の会見に出席した東京ヴェルディの城福浩監督はそう振り返り、守備面に手応えを示した。
それもそうだろう。今季、東京Vは16年ぶりにJ1を戦うなかで、8節終了時点で1試合もクリーンシートがなかったからだ。
【PHOTO】Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuに集結した東京ヴェルディサポーター!
快足のマルシーニョや強靭なフィジカルとパワーを持つエリソンなど、川崎の強力な攻撃陣を無失点に抑えられた要因を訊かれると、指揮官は次のように語った。
「いつものようにハイプレス、ハイラインをやり続けること。相手のストロングは理解しているので、特にマルシーニョとエリソンのところを裸にしないこと。
裸というのは、1対1の時間を長くしないことで、そのような中盤のカバーを意識しました。でも、基本的には川崎への対策というより、我々がやり続けている守備を実践した」
また、チームの守備面の成長も口にする。
「マイボールにしてからパスミスをした後のリカバーが、少し冷静になってきた。ひとつのミスが誰かのカバーで帳消しになるというか、その繰り返しだと思う。勇気を持って(ボールを)繋ごうとしたなかでのミスを、みんなでしっかりカバーしたからこその失点ゼロだ。
我々は恐れずに勝点3を取りに行く姿勢を貫きながら、カバーして失点をゼロにする。これをシーズンを通して続けていきたい」
一方で、良い守備ができたからこその悔しさも滲ませる。
「良い守備からの良い攻撃という意味では、決定機の創出は我々の方が上回ったと自負しているので、今日の勝点1は悔しいです。サポーターと勝点3を喜び合えるに相応しい試合をした。勝点1の悔しさを次に活かしたい」
東京Vは次節、アビスパ福岡をホームで迎え撃つ。味の素スタジアムでは4戦4分とまだ未勝利のため、今節の経験も糧に勝点3を掴みたい。
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)