「微妙なパーパットが多すぎて」 渋野日向子は“25パット”で耐え2日連続のアンダーパー

耐えのパッティングで2日間連続アンダーパーでラウンドした渋野日向子(撮影:南しずか)

<シェブロン選手権 3日目◇20日◇ザ・クラブ at カールトン・ウッズ(テキサス州)◇6889ヤード・パー72>

前日、今季初となる予選通過を決めた渋野日向子にとってこの第3ラウンドは、「ひさしぶりに決勝ラウンドをプレーできるのはすごい楽しい」と胸を弾ませながらプレーする場になった。そのなかで終盤までしびれるようなパーパットを沈めながら、耐えるゴルフを続けていく。

「もったいない」と振り返るのは、2バーディのボギーなしで迎えた最終18番パー5。フェアウェイからの2打目でグリーンを狙い5番ユーティリティを振ったが、それが大きく左に曲がり池に入った。さらにドロップ後の4打目もピンを越えグリーン奥に外れるピンチの連鎖に襲われる。残ったのは「すごい下っているように見えてあまり下っていない」という難しいアプローチ。そこからパターで80センチまで寄せ、なんとかボギーで抑えた。

パーオン率が38.8%(7/18)だった初日は、グリーンを狙うショットの精度に悩まされて4オーバー・101位タイと出遅れた。しかし2日目に、今季自身初戦になった2月の「ホンダLPGAタイランド」第2ラウンド以来となる60台の「69」を記録し決勝ラウンドに進んだ。この日のパーオン率も44.4%(8/18)と決して満足ゆくものではないが、25回だったパットにも助けられての「71」。2日連続となるアンダーパーで終えることができた。

「パーオン率が高くないなかで、耐えるところは耐えてというゴルフができて、このスコアなのはいいこと。ショットをもう少し頑張らないと」。とはいえ初日は「今年一番悪かった」と感じていたショットの手応えも、徐々に好転している。「1日目とは全然違う感覚があるし、まだまだできるなとも思う。しっかり練習して頑張ります」。前向きな言葉も自然と多くなる。

3番パー3では7番アイアンで放ったティショットをピン右1.5メートルにつけ、バーディが先行。2オンに成功した8番パー5も、5メートルのイーグルパットを打つことができた。いい予兆も随所で見られる。本人は「9番もそうだし、『入ってくれたらなぁ』というのも確かにあった。でも微妙なパーパットの回数が多すぎて、そっちのほうがメインになっちゃいました」と満足度は低めといった様子だが、その度合いもここからどんどん上昇していきそうな雰囲気も漂う。

これでトータルスコアをイーブンパーと原点に戻し、順位も暫定43位タイまで浮上した。転機になりそうな大会も残すは18ホールのみ。ここまで“0pt”という状態が続いたポイント面のことを考えても、納得のいく形でホールアウトを迎えたい。(文・間宮輝憲)

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