湘南対神戸で「未月とトモニ」の招待企画が始動! 齊藤未月が想いを明かす「子どもたちにサッカーの熱量や環境、雰囲気を味わってもらえて嬉しかった」

4月20日に行なわれたJ1第9節の湘南ベルマーレ対ヴィッセル神戸で、神戸MF齊藤未月が主催する「未月とトモニ」企画の試合招待プログラムが始動した。

同企画では、2023年のJ1第24節・柏レイソル戦で負傷し、長期離脱となった齊藤を応援するため、齊藤が過去に在籍した湘南、ガンバ大阪、神戸が合同でタオルを販売。その収益をNPO法人のlove.futbol Japanに寄付し、経済的・社会的な理由でサッカーをしたくてもできない子どもを支援する活動の資金に充てている。

その一環として、神奈川県の5世帯の家族を湘南対神戸のゲームに招待。齊藤自身も企画に参加した家族の子どもたちと対面し、サッカーについての質問を受けるなど、心温まる時間が流れた。

試合後、齊藤は本企画について、次のようにコメントした。

「招待企画の第一回が、自分の育った、大切なクラブである湘南で行なえたことに感謝しています。今日、来てくれたご家族と対面して、改めて自分も頑張らなければいけないなと思いました。子どもたちにサッカーの熱量や環境、雰囲気を味わってもらえて嬉しかったですし、改めて早く復帰したいと強く感じました」

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大きな怪我をしてもすぐに前を向き、自身の想いやポジティブな思考をSNSなどで発信するなど、齊藤の行動は日本サッカー界に良い影響を与えていると言える。ただ、本人は「自分が与えられる側でもある」とも感じているという。

「この活動では、僕が与えるものよりも、与えられているもののほうが大きいですよ。今回、来ていただいたご家族もそうですし、自分の家族、ファンの方々にどれだけのサポートをしていただいたのかを実感しています。

今日、話をした子どもたちには、ピッチ外の自分だけでなく、ピッチ内の自分が纏う雰囲気やオーラも見てほしいですね。怪我の状況で、日々、心の浮き沈みもありますけど、改めて頑張っていかないといけないなと思いました」

この活動を通じて、齊藤が社会に好影響をもたらすと同時に、彼自身も成長を遂げている。人としてひと回り大きくなった背番号16が、今度はピッチでどんな輝きを見せるのか。プレーヤーとしての復帰が待ち遠しい。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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