増子敦貴 舞台『千と千尋の神隠し』のハク役に抜擢!大好きなラーメンでパワーチャージし、ロンドン公演へ【推し☆メン】

編集部の“推し”を紹介する「推し☆メン」Vol.15は増子敦貴(ましこ・あつき)さんが登場。

【写真11枚】BLドラマで共演した“推し”のファンクラブにも加入

2016年に行われたオーディションをきっかけに芸能界入りした増子さんは、2019年にダンス&ボーカルグループ・GENICのメンバーとなり、翌2020年にメジャーデビュー。

アーティストとして活動しながら、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンや『機界戦隊ゼンカイジャー』(テレビ朝日)、ドラマ『合コンに行ったら女がいなかった話』(カンテレ)や『体感予報』(MBS)など俳優としても活躍しています。

そして、現在は宮﨑駿さんによる名作を舞台化した『千と千尋の神隠し』にハク役で出演中。日本全国を巡演した後は、イギリス・ロンドンの舞台に立ちます。

大作への出演で感じた手応えや、演劇の本場・ロンドンの舞台に立つ心境を聞いたほか、増子さんをとりまく“好き”を聞きました。

<増子敦貴 インタビュー> <増子敦貴 インタビュー>

――注目の舞台『千と千尋の神隠し』の公演中ですが、まずはハク役に決まったときの心境から聞かせてください。

大変おこがましいのですが、僕はハクという役柄に合うのではないかと勝手に思っていたので、オーディションは死ぬ気で勝ち取りにいきました。

合格と聞いたときは神様からの贈り物のように思い、「よっしゃぁ!」となりました。すごく嬉しかったんですけど、同時に不安とプレッシャーも感じました。

――2022年の初演は観ていたんですか?

はい!そのときが帝国劇場で初めての観劇だったのですが、大好きな三浦宏規くん(ハク役)のお芝居はもちろん、目の前で繰り広げられる『千と千尋の神隠し』の世界に、何と表現していいのかわからない感情といいますか、「素晴らしいものを観た」と1日中余韻にひたっていたことを覚えています。

――稽古で苦労したことがあれば聞かせてください。

今回は再演なので完成形がすでにあって、その形をすべて覚えていく作業から始めました。どのような動線で動くかなどまず段取りを覚えていき、その後にハクがなぜ、そのような行動に至ったかなどの理由を足していく感じで。これまでやってきた舞台作品とは順番が逆だったので、そこに苦労しましたね。

帝劇のステージから見た初めての景色に感動 帝劇のステージから見た初めての景色に感動

――幕が開いたときは格別な思いがあったのではないですか?

まずはここまで僕を連れてきてくださったファンの皆さんに感謝だなと思いました。キャストにとっては長い公演の一部ですが、お客様にとってはその1回限りの観劇かもしれないので、初日の緊張感と高揚感を忘れず、これを維持しなければいけないとも思いました。

――初めて立った帝国劇場のステージではどんなことを感じましたか?

ステージから見える景色に感動しました。特にカーテンコールでお客様から受ける拍手の“圧”は、自分がすごく偉大なことを成し遂げたような気分になれました。ここでしか味わえない興奮にテンションが上がっちゃって、素敵な空間に酔いしれていました。

――今回は千尋を橋本環奈さん、上白石萌音さん、川栄李奈さん、福地桃子さんが演じていますが、4人の千尋と一緒にお芝居をした感想を聞かせてください。

全員、“千尋”なんですが、それぞれお芝居が違うんです。千尋の手を引いて走る場面が多いのですが、握る力も違えば、助けてほしいと感じる握り方、引っ張られているような握り方など、ニュアンスが細かく違っていて。

皆さん、あんなに小さな体なのに、とても大きな背中で引っ張ってくださって、リスペクトしかないです。“超人”といってもいいかもしれない。それぞれの千尋が本当に素敵で、公演ごとに多くのものを学ばせていただいています。

今回はどの役柄もトリプルキャスト、クワトロキャストになっていて、組み合わせによって面白い化学反応が生まれると思うので、お客様にはその違いを楽しんでいただきたいです。

――ハクを演じるうえで意識しているのはどのようなことですか?

ハクは神様でもあるので、常に美しい所作であることを心がけていて、指先だけじゃなく、爪の先までしっかり意識して演じるようにしています。

宏規くんのハクは、バレエで培ったしなやかな動きを活かしたハク、コタ(醍醐虎汰朗)くんはその真逆で、力強さのあるハクだと思います。そして、僕は神々しいハクに見えていたらいいなと。お客様にはそれぞれのハクの魅力を楽しんでいただきたいです。

ロンドン公演に“気合いとやる気”を持って上陸 ロンドン公演に“気合いとやる気”を持って上陸

――今回はなんといってもイギリス・ロンドンでの公演が大きなトピックですね。

ロンドンは初めていく土地なので、忘れ物をしないかが心配です(苦笑)。僕は普段から忘れ物が本当にひどくて、カバンごと置き忘れちゃうことがよくあるんです。セリフは忘れないのに(笑)。あとは、食が自分に合うのかも不安なので、食料の準備を含め大荷物で乗り込むつもりです。

――必ず持っていきたいものはありますか?

それはもちろん“やる気”です。一人でも多くの方に日本の素晴らしい作品を届けるため、気合いとやる気だけは持っていきます。

――物理的なものでいうと?

硬水が苦手なので、軟水に変えてくれるシャワーヘッドと、大好きなカップラーメンは持っていきたいですね。

――ロンドン公演で楽しみにしていることはありますか?

やはり本場の舞台に立つことですね。London Coliseumはこれまで見たことのない縦に長い劇場で、あちらでしか味わえない臨場感があると思いますし、お客様の反応も楽しみ。

俳優としてもアーティストとしても、今後の活動に生かせそうなものを一つでも多く見つけて、日本に持ち帰りたいです。

お仕事以外でも、映画『ハリー・ポッター』シリーズに登場する駅や、素敵な景色を見にいこうといろいろ調べているので、ツアー日記のようなものをSNSで発信するつもりです。

――ロングラン公演を乗り切るためのパワーの源は何ですか?

ラーメン!そして、ファンの皆さんの応援です。

いつか“推し”と共演するために頑張っている いつか“推し”と共演するために頑張っている

――ここからは増子さんをとりまく“好き”について聞かせてください。一番好きなものは何ですか?

まずはラーメン。あ、火鍋も好きです。『有吉ゼミ』(日本テレビ)の「激辛チャレンジグルメ」のコーナーに出演したとき、あまりの辛さに地獄をみましたが(笑)、辛いものは元気が出るので大好きです。ほぼ毎日ラーメンを食べているので、僕の体は小麦でできているんじゃないかな。

――推しはいますか?

テテ(BTSのV)と樋口幸平くんと三浦宏規くんです。テテはステージでの魅せ方とかミステリアスな感じに憧れていて、写真をずーっと眺めちゃうぐらい(笑)、大好きな人です。

女性では新垣結衣さん。いつか新垣さんと共演できることを願って、僕はお仕事を頑張っています。

そして、樋口さんはドラマ『体感予報』で共演して、長いこと一緒に過ごしましたし、ファンクラブにも入っているのでまさしく“推し”。三浦宏規くんは長年憧れている先輩です。

――お気に入りの写真はステーキですね。

これは先日、福島から家族や親戚、家族ぐるみでおつき合いしている皆さんが『千と千尋の神隠し』を観に来てくれた日、終演後に食べたステーキです。

食事中、話題になったのがスタンディングオベーション。福島ではなかなか観劇の機会がないので、お客様が一斉に立ち上がったことがうちの家族にとってはかなり不思議な光景で、迷惑行為と勘違いしちゃったそうなんです(苦笑)。

福島らしいエピソードで、微笑ましいなって思いました(笑)。

GENIC最大規模のツアーで視野が広くなったことを実感 GENIC最大規模のツアーで視野が広くなったことを実感

――GENICとしては、「GENIC LIVE TOUR 2024 N_G」が終わったばかりですね。

これまでで一番大きな規模のツアーだったので、視野が広くなったんじゃないかと手応えを感じました。新しい演出に挑戦できたことも楽しかったし、いい経験になりました。

――舞台とツアーを同時期に行い、多忙な日々を過ごしたと思いますが、リラックス法について聞かせてください。

ストレスを溜めないことが一番です。食べたいものを食べて、好きなアニメを見たら、自然と心も体も回復します。今回のツアーでは、ストレッチをしっかりやるようにしたんです。回復度がだいぶ違うので、ストレッチってすごいんだなって感心しました。これは今後も続けていきたいです。

――GENICとしての今後のビジョンを聞かせてください。

他のグループがやっていないようなことにどんどんチャレンジしていきたいです。新しいものを発信し続けて、いつか憧れのBTSのようなグループになりたいですね。

撮影:河井彩美

<出演舞台概要> <出演舞台概要>

舞台「千と千尋の神隠し」

【愛知公演】御園座 4月7日(日)~20日(土)

【福岡公演】博多座 4月27日(土)~5月19日(日)

【大阪公演】梅田芸術劇場メインホール 5月27日(月)~6月6日(木)

【北海道公演】札幌文化芸術劇場hitaru 6月15日(土)~20日(木)

【ロンドン公演】London Coliseum 4月30日(火)~8月24日(土)

写真提供:東宝演劇部

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