仲間の死、決して無駄にはしない…事故撲滅へバイク600台集結、遺族も駆け付け交通安全を誓う 薩摩川内

自慢のバイクのそばで交流するライダーたち=薩摩川内市の川内川河川敷

 バイク仲間の事故死をきっかけに、交通安全を呼びかけるライダーの集会が14日、鹿児島県薩摩川内市東大小路町の川内川河川敷であった。県内外から約600台が集結。家族を亡くした遺族が安全運転を訴えた。

 通信アプリLINEのオープンチャット「バイク鹿児島」を管理する稲森直人さん(43)=枕崎市=らが企画した。チャット立ち上げ時からのメンバーで、昨年5月に薩摩川内市での事故で亡くなった田中宏一郎さん=鹿児島市、享年(55)=の妹が来場。スタッフがメッセージを代読する形で「家族を失い、つらく悲しい。全ての人が安全運転を心がけてほしい」と願った。

 会場では、氏名や生年月日、血液型などを記載する緊急連絡先カードを、運転時に持参するよう促した。交通遺児支援のための募金活動や市消防局によるけがの応急手当の説明、谷山中央自動車学校によるバイクの模範走行も実施。薩摩川内警察署はパトカーや白バイの展示で協力した。

 稲森さんは「ライダーがバイク事故で命を落とすことがないよう、事故撲滅を訴え続けたい」と話した。

〈別カット〉自慢のバイクのそばで交流するライダーたち=薩摩川内市の川内川河川敷
〈別カット〉自慢のバイクのそばで交流するライダーたち=薩摩川内市の川内川河川敷

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