桜並木あでやかに 5年ぶりおいらん道中 北上展勝地

5年ぶりに展勝地の桜並木を優雅に練り歩いたおいらん道中

 黒沢尻歌舞伎保存会(髙橋イ子会長)による「桜絵巻おいらん道中」は20日、北上市立公園展勝地などで行われた。新型コロナウイルスの影響で同公園の桜並木をおいらんが歩くのは5年ぶりで、詰め掛けた観光客らを魅了した。

 同公園で開催している北上展勝地さくらまつりに合せて実施。20回目を迎えた今年は、おいらん役の2人を含む20人が参加し、桜並木をしずしずと練り歩いた。

 同日の北上地方は最高気温が15・1度(盛岡地方気象台調べ)で、朝から青空が広がった。同公園内は既に葉桜になったものの、道中を見ようと多くの観光客でにぎわい、所作にのっとった独特のすり足で優雅に進むおいらんの姿をスマートフォンやカメラで写真に収めていた。

 神奈川県から訪れた男性(77)は「こんなイベントを見られて幸運だった。おいらんは間近で見ると本当にきれいだった」と感動しきりだった。

© 岩手日日新聞社