『31kg増』のプジョー9X8、イモラで大苦戦。悔しさ隠せないベルニュ「どこから改善すべきかは明白」

 プジョー・トタルエナジーズのドライバー、ジャン・エリック・ベルニュは、フランスのメーカーが改良型『プジョー9X8』でWEC世界耐久選手権第2戦イモラの予選を14番手と15番手で終えた後、その悔しさを隠すことができなかった。

 今回のイモラで投入された2024年仕様の9X8は、前モデルから理念を変えてリヤウイングを備えているのが最大の特徴だ。迎えた4月20日の予選セッションでは、ベルニュが93号車を、ストフェル・バンドーンが94号車のアタッカーを務めた。

■マシンバランスには満足「あと2秒稼ぐ方法が分からない」

 バンドーンは予選の第1ステージで、フェラーリ499Pのアントニオ・フォコが設定したペースから1.455秒遅れ、ベルニュはそこからさらに0.1秒ほど遅れる結果となった。なお、首位のフェラーリはその後の『ハイパーポール』で1分29秒466という全体ベストをマーク。これは、プジョーの2台よりも2秒以上、速いラップとなった。

「ストフェルと僕は良いラップを刻んだ。これ以上は何もなかった」とベルニュは語った。

「クルマはまともな感触で、大きな問題やバウンド、アンダーステア、オーバーステアなどはなかったんだ。クルマから降りたときに『ここからさらに2秒を稼ぐ方法なんて分からない』と思うようなラップだった」

「僕らがこのプログラムを開始したときには、改善すべき点がたくさんあることは分かっていた。でも正直、この予選ではこれ以上改善できることはあまりない」

 イモラでのプジョーのペース不足は、ハイパーカーのBoP(性能調整)が大幅に変更されるなかで発生したものでもある。9X8は開幕戦カタールでは最低重量1030kgで走行していたが、現在はクラス内で最も重い1061kgとなっている。

 カタールでは、ベルニュと93号車のチームメイト、ニコ・ミュラーとミケル・イェンセンは競争力のあるパフォーマンスを見せていたが、給油の問題によりほぼ確実だった表彰台をレース最終盤に逃していた。

 ベルニュは「それについて話すことは許されてない」と続け、ドライバーとチーム関係者がBoPの変更について公然と議論することを禁止しているWECのスポーティング規則に言及した。

「僕には強い意見があるけど、それは自分の中に留めておいたほうがいいかもしれないね」

 カタールと比べての大幅なパフォーマンス不振でモチベーションを維持するのが難しいのではないかとの質問に、彼はこう答えている。

「あぁ、それは難しね。新しいクルマを手に入れたときは、あらゆる面でより良いクルマになるものだからね……」

93号車プジョー9X8をドライブするジャン・エリック・ベルニュ

 予選ではBMWドライバーのドリス・ファントールがスピンしたため赤旗が提示された。ベルニュはこれがタイム更新の妨げになったと考えているが、たとえ中断がなかったとしてもトップ10に入ることはまだ不可能だったと感じている。

「タイムを伸ばせたかもしれないけど、トップ10に入るチャンスはなかった」と彼は語った。

「おそらく最大で2〜3ポジションを上げることができたかもしれない」

 今後、スパ・フランコルシャン、ル・マンと続くシーズンへの期待を問われたベルニュは、「どこから改善すべきかは明白だ。僕が口にすることができるのは、チームは素晴らしい仕事をしてくれたし、予選でのクルマには満足していた、ということだけだ」と答えている。

 予選ではペースに苦戦したものの、スムーズな走りを見せれば少なくとも4月21日のレースではトップ10に挑戦できると、ベルニュは期待を抱いている。

「僕らはポイント獲得を目指して戦うことができるし、全力を尽くすつもりだ」

「クリーンなレースができ、問題がなく、良い戦略があれば、たとえ最高のペースではなかったとしても、そこから最高のものを引き出すために一生懸命プッシュしなければいけない」

WEC第2戦の予選で15番手となった93号車プジョー9X8

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