桑木志帆が最難関18番パー4で史上初のイーグル 人生最長155ydを放り込みバンザイ!

川奈初の18番イーグルでトップ10入りとなった桑木志帆(撮影:鈴木祥)

<フジサンケイレディス 最終日◇21日◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(静岡県)◇6494ヤード・パー71>

「67」で回った桑木志帆がトータル4アンダーで今季3度目のトップ10となる9位に入った。ギャラリーを大いに沸かせたのが、18番パー4のイーグルだ。残り155ヤードを7番アイアンでフルショット。ボールはピン手前約2メートルに着弾し、2バウンドでカップに吸い込まれた。

「100点です。7番アイアンだとぎりぎりの距離だったけど、6番アイアンのコントロールショットだとグリーンが硬いので、乗っても止まらない。入ったところは見えなかったけど、歓声で分かりました。めちゃくちゃうれしいです」

2打目から打ち上げとなり、砲台グリーンの手前と右サイドに深くて、大きなアリソンバンカーが口を開けている18番。3日間でバーディはわずかに12個、今大会の平均ストロークは4.4179で最も難しいホールとなった。2018年にパー5から470ヤードのパー4となった5番が昨年まで不動の最難関だったが、その座が移った最終ホールで奪った千金のイーグルに桑木はバンザイ。同組の木戸愛、宮澤美咲、そしてキャディと何度もハイタッチをかわし、サングラスを外した顔は喜びで上気していた。

「今年のヤマハレディースで85ヤードをウエッジで入れたイーグルはあるけど、155ヤードなんて初めて。人生最長のイーグルです」

2005年に会場が現在の川奈に移って以降、19度目の大会で初めて生まれた18番のイーグル。ホールアウト後も興奮はなかなか収まらなかった。

大会は1学年下の竹田麗央による初Vからの2週連続優勝で幕を閉じた。プロ4年目の桑木はこれまで3度の2位はあるが、優勝には手が届いていない。「今季は右肩上がりで調子は上がっています。去年までのようにガツガツせず、優勝が来るのを待っている。着々と準備は整っています」。初Vに向けて弾みをつけた劇的イーグル。今度は勝ってバンザイをする。(文・臼杵孝志)

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