JOTA、キャデラック・ワークスの有力候補に浮上。現パートナーのチップ・ガナッシは今季限りで提携解消

 JOTAスポーツは、来季2025年にキャデラック·レーシングがWEC世界耐久選手権で行うプログラムの運営パートナーとして、チップ・ガナッシ・レーシング(CGR)に代わる有力な候補者として浮上した。

 複数の業界関係者がSportscar365に明かしたところによると、WECハイパーカークラスで2台の『ポルシェ963』を走らせている、サム・ヒグネットとデビッド・クラークが所有するチームは、2025年シーズンからキャデラックとファクトリー・パートナー契約を結ぶことが有力視されているという。

 先月、CGRが来年のWECとIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の両方にアメリカのラグジュアリーカー・ブランドと復帰しないことが確認された後、キャデラックはWECキャンペーンのために既存のヨーロッパチームとの連携を模索している。

 他の複数のチームと対話を続けてきたゼネラルモーターズ(GM)の最終決定は、早くても6月以降になると見込まれる。

 キャデラック・ブランドを代表する来年の見通しについてSportscar365に尋ねられた際、JOTAの共同オーナーであるヒグネットは次のように答えた。「私たちは今のところ、今年に集中している」

 一方、GMのスポーツカー・レーシング・プログラム・マネージャーを務めるローラ・ウォントロップ・クラウザーはWEC第2戦の開催地であるイモラ・サーキットを訪れたが、メーカーの2025年WEC計画についてコメントを避けた。

チップ・ガナッシ・レーシングが運営するキャデラック・レーシングの2号車キャデラックVシリーズ.R

 JOTAとキャデラックが提携する可能性を考えたとき、現在ポルシェ963を2台所有するチームにアメリカのレンタカー大手『ハーツ』がメインスポンサーを務めていることが、キャデラックが世界選手権で2台の『キャデラックVシリーズ.R』を走らせることを可能にする財政的な手助けとなるかもしれない。

 WECのハイパーカークラス参戦2年目となるキャデラックは今年、予算の関係でシリーズへのフル参戦を1台のみに絞ったことが知られている。

 一方でハイパーカー・メーカー各社は来月、2025年に1メーカーにつき2台のフルシーズン参戦を義務づけるかどうかの投票を行うものと理解されており、これが承認されれば、キャデラックだけでなくランボルギーニもシリーズに残るためにアイアン・リンクスとの共同プログラムを拡大せざるを得なくなる。

 仮にイギリスを拠点とするJOTAスポーツがキャデラックとのファクトリー契約を獲得した場合、今季使用されている2台のポルシェ963がどうなるかは不透明だ。

 JOTAは、昨年のスパ・フランコルシャン6時間レースでポルシェ963を走らせた最初のカスタマーチームとなった。先月初めに行われた2024年の開幕戦『カタール1812km』ではカラム・アイロット、ノルマン・ナト、ウィル・スティーブンスのトリオを擁する12号車ポルシェが2位となり、チーム初の総合表彰台を獲得している。

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