圧巻!「ステルス爆撃機」だけのエレファントウォーク披露、米空軍

B-2スピリット・ステルス戦略爆撃機のエレファントウォーク

アメリカ空軍は2024年4月19日、アメリカ・ミズーリ州のホワイトマン空軍基地でB-2スピリット・ステルス戦略爆撃機10機が誘導路上で整列する姿を公開しました。これは、同基地で毎年行われている演習「スピリット・ヴィジランス」の一環として実施したもので、ステルス爆撃機のみが整列する圧巻のエレファントウォークを披露。20機運用されている同機のうち、12機が参加する大規模な演習でした。

演習には、世界で2部隊しかないB-2を運用するアメリカ空軍の第509爆撃航空団と、ミズーリ州空軍の第131爆撃航空団が参加。即応態勢などに重点を置いて演習が行われました。第509爆撃航空団は同基地から地球上のあらゆる場所へ直接戦闘出撃を行うことのできる部隊であり、1999年のセルビアとコソボ上空での航空作戦や、2001年10月にアフガニスタン領空に進入した最初のアメリカ航空機がこのB-2でした。

© USAF - Whiteman AFB演習「スピリット・ヴィジランス」を実施したアメリカ空軍

B-2は、水平・垂直尾翼がない全翼機と呼ばれる形状のステルス爆撃機。同基地で1993年12月17日から運用を始め、昨年で運用30周年を迎えました。1機あたり約2,000億円と非常に高価な機体であり、高額な維持費や冷戦終結などが重なり、132機製造の予定が試作機を含めて21機に留まりました。現在運用中の20機は、後継となる最新ステルス爆撃機B-21レイダーに更新される計画です。B-21は2022年にロールアウトし、2023年11月に初飛行に成功。初号機の納入は、2020年代半ばになると予想されています。

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