「兄の方が緊張していた」 21歳・竹田麗央の動じない強さ ツアー初優勝から2週連続Vの快挙

ツアー初優勝から2週連続Vを達成した竹田麗央【写真:Getty Images】

フジサンケイレディス最終日

女子ゴルフの国内ツアー・フジサンケイレディス最終日が21日、静岡・川奈ホテルGC富士C(6494ヤード、パー71)で行われ、首位で出た竹田麗央(りお・ヤマエグループHD)が6バーディー、2ボギーの67で回り、通算12アンダーで史上4人目となるツアー初優勝からの2週連続優勝を達成した。初日から首位を譲らず完全優勝。1993、94年賞金女王・平瀬真由美の姪で母・哲子さんも元プロ。今大会は兄がキャディーを務め、兄妹で価値あるツアー2勝目を手に入れた。

ウイニングパットを決めた竹田が何度もお辞儀をして、右手を上げた。手を重ねたのはキャディーを務めた兄。今までにやったことがないハイタッチを交わした。「優勝の時くらいはやった方がいいのかなと」。照れくさそうに笑い、気心知れた兄と掴んだ偉業を喜んだ。

一度は追いつかれながらも動じず、サンデーバックナインで底力を発揮。12、13番で連続バーディーを奪って再び首位に立ち、逃げ切った。「今週はトップからだったので先週とは全然違った。先週の優勝で自信がついた」と胸を張り、「プレーしやすいようにやってくれた」と兄に感謝した。

ただ、その裏で「(兄は)私より緊張していた。優勝争いは初めてなので仕方ない」といい、今大会は基本的に自分で戦略を考えた。「賞金を分けるかどうかは親と相談します」と厳しい妹の一言に周囲は笑ったが、2人で手にした価値ある1勝だ。

1993、94年賞金女王・平瀬真由美の姪で、母・哲子さんも元プロ。アメリカでのプレーを夢見る21歳は、2週連続優勝で6月の全米女子オープンに出場できる可能性が高くなった。「今年経験してアメリカでプレーしたい気持ちがさらに強くなればいい」と待ち望んだ。

次戦は国内ツアーでの3週連続Vにも期待がかかる。「今週も2週連続優勝は考えていなかったので、ベストを尽くすことを考えてやりたい」。自信を強くした竹田の可能性は計り知れない。

THE ANSWER編集部

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