春の観光シーズンを前に日光東照宮では21日、境内に敷き詰められた石をひっくり返してごみを取り除く恒例の「栗石返し」が行われました。
「栗石」とは境内に敷き詰められた直径10センチほどの石で、景観を美しくするだけでなく建造物を湿気から守ったり雑草が生えるのを防止したりする効果があります。
栗石返しは、年に一度、春の例大祭を前にしたこの時期に市民が石の間に溜まった杉の葉などを取り除く伝統行事で江戸時代ごろから400年近く続くとされています。
石の数は、468万個にもなると言われほうきや熊手では細かいところまで届かないため、清掃はすべて手作業。参加した人たちが石を一つ一つ移動させ、丁寧にごみを集めていくと境内には石と石がぶつかる小気味いい音が鳴り響いていました。