【NARIAGARI】〝世界の田中〟皇治が提言「もう乱闘はやめましょう。僕ももうやめます」

皇治

〝世界の田中〟こと格闘家の皇治(33)がCEOとして主宰する格闘技イベント「NARIAGARI vol.4」(21日、大阪・176BOX)は大盛況で幕を閉じた。

柔術ルールのエキシビションマッチ(5分1ラウンド)ではRIZINファイターのイゴール・タナベ(24)が柔術家の竹浦正起(28)と対戦。イゴールは3月23日の「RIZIN」神戸大会でストラッサー起一と対戦予定だったが、前日計量で規定体重を3・25キロもオーバー。試合は中止となり、大きな波紋を呼んだばかりだ。練習仲間でもある皇治の「早く表舞台に立てるように応援したい」という思いから、今回の参戦が実現した。

184センチ、103キロのタナベに対し、竹浦は168センチ、65キロ。実況席には皇治と陣取った〝バカサバイバー〟青木真也(40)は「竹浦はこの試合のために、2日前に大阪入りして体をつくってますから」というエピソードを披露したかと思えば、「僕も今日は大阪に泊まるんですよ。竹浦が遊郭に行くのを羽交い締めにするのが僕の役目」とよくわからないことを口走り、会場を騒然とさせた。

延々と寝技の攻防が続き、「そろそろ仕事すると思います」と青木が口にした直後だ。残り30秒でタナベがリアネイキッドチョークを決めて一本。「わかりやすすぎるだろ。時間使って」と青木も苦笑いだった。

皇治は「柔術が広まってほしいなと思ったけど、難しいですね。見るほうも知識がないと成り立たへんのかなと」と感想を語れば、青木は「柔術は見るものじゃなく、やるものなんですよ。みんなが見せるものにしようとして苦労していますよね」と解説した。

この他「NARIAGARI BOX」と呼ばれる電話ボックスを模したカゴに入って戦いが繰り広げられる団体初の無差別級ワンデートーナメントは、豊中マンが優勝。キックルールでのトーナメントではライト級を寒天マン、ヘビー級は滝上正太が優勝した。

全試合終了後、皇治は「今いろいろと賛否両論ある乱闘とか、僕ら世代がやり始めたのはあるんですが…」と切り出すや「死ぬ気で格闘技をして、毎日練習している選手たちが、エンターテインメントでビッグマウスを言ったりケンカするのはわかるですけど、実力もまだないやつが暴れるのは、あまりかっこよくない」と持論を展開した。

その上で「最近、乱闘がはやりすぎているので、もう乱闘はやめましょう。きれいな格闘技界を目指して頑張ろうと、僕も相手をあおることはもうやめます」と宣言。最後は「NARIAGARIがいい舞台になるように頑張っていくんで」とあいさつし、大会を締めくくった。

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