能登舞台の映画を3回上映 大田原・川西地区見守り隊 寄付金を地震の被災地支援に

「ひとにぎりの塩」のチラシ

 【大田原】能登半島地震の被災地を支援しようと、川西地区見守り隊は26日と5月10、24日の計3回、黒羽向町の旧川西中校舎内にある地域交流スペース「おやまだいおひさまカフェ」で、能登地域を舞台にしたドキュメンタリー映画のチャリティー上映会を開く。参加者から募った寄付金の全額を被災地支援に充てるほか、鑑賞後は災害について考える時間を設け、地域住民の防災意識を高める狙いだ。

 上映会は、同隊の郡司照江(ぐんじてるえ)さん(60)が2月、那須町で開かれた能登半島地震復興支援のチャリティー上映会に参加したことがきっかけで発案し、同隊などが主催。趣旨に賛同した黒羽向町の新聞販売店「エーエム企画・郡司新聞店」が協賛する。

 上映映画は、日本の伝統文化や職人をテーマにドキュメタリー映画を制作する石井(いしい)かほり監督が、奥能登を舞台に撮影した2作品。今月26日と5月24日は、伝統的な製塩法「揚げ浜式」を用いて塩作りを続ける職人の姿を描いた「ひとにぎりの塩」、5月10日は、酒造りが盛んな能登の杜氏(とうじ)に焦点を当てた「一献の系譜」を上映する。石井監督は被災地を長期間支援していくことを目指し、国内外でチャリティー上映会の開催地を募集していた。

 鑑賞後は、映画の感想とともに「高齢者が多い地域での防災」や「被災地支援」などについて、参加者同士で語り合う時間を設ける。郡司さんは「いつ起こるか分からないのが災害。被災地支援はもちろんのこと、自身の立場に置き換えて防災意識を高めるきっかけにしてほしい」と呼びかけている。

 各回先着50人で、午後1時から3時半。観賞は無料だが、会場では500円以上の寄付を呼びかけており、浄財は金沢市の公益財団法人「ほくりくみらい基金」に全額寄付する。希望者は氏名、住所、電話番号を電話かファクスで申し込む。ファクス0287.54.2745。(問)同隊事務局0287.54.1849。

「一献の系譜」のチラシ

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