国の重要無形民俗文化財「明日(あけび)の稚児舞」が21日、黒部市宇奈月町明日の真言宗法福寺で行われ、地元児童4人が400年以上受け継がれてきたと伝わる優美な舞を厳かに奉納した。
明日の稚児舞は安土桃山時代の文禄年間に法福寺再興記念事業として始まったとされる。かつて加賀藩前田家の祈願所として手厚い庇護(ひご)を受けた寺で、稚児舞は、コロナ下は規模を縮小して実施し、昨年から屋外に設けた舞台で奉納する本来の形に戻した。
4月初旬から練習を重ねてきた、いずれも宇奈月小の古川結大(ゆいた)君(5年)、坂本潤規(ひろなり)君(4年)、若林佳澄さん(3年)、金澤星七(せな)さん(1年)が笛、太鼓に合わせ、古式ゆかしい衣装で「太平楽」など5曲を披露した。多くの住民らが見守り、拍手を送った。