「いよいよ、その時が…」“トラウトの緊急トレード先はこの2チーム”と米メディア提言「近年のMLB史上最大級のディールになるだろう」

ロサンゼルス・エンジェルスのマイク・トラウトをめぐるトレードの噂は、数年前から米メディアを騒がせている。2023年シーズン終了後のオフには、大谷翔平がロサンゼルス・ドジャースに移籍したこともあり、とくにトラウトの去就は注目を集めた。

32歳のトラウトは2030年まで、年3500万ドル(約53億円)以上の契約をエンジェルスと結んでいる。近年は毎年のように故障欠場していたが、今季は開幕から活躍。現地4月17日には、リーグトップの8号本塁打を放つなど期待に応えている。

そんななか、米メディア『FanSided』のジェームズ・ノーラン記者は、「今シーズンもエンジェルスのプレーオフ進出が期待できないようなら、いよいよトレードの時が来るかもしれない」と記した。

「エンジェルスは14年を最後にプレーオフに進んでおらず、二刀流のスーパースターは街をまたいだライバル球団に去った。ファームシステムは枯渇しており、球団に魅力的なプロスペクトはいない。たとえトラウトがメンバーに名を連ねていようとも、将来は暗く見える。つまりトラウトの放出が、ついに実行されるかもしれない。実現すれば、近年のMLB史上最大級のディールになるだろう」
このように状況を説明したノーラン記者は、「トラウトの契約状況を解決する必要があるが、プレーオフ進出を狙う球団なら、巨額契約の大部分を引き受ける意思があるはずだ」とし、「このような取引を成立させるだけの財力を持つ2球団を紹介したい」と続けた。

ひとつ目の球団は、大富豪スティーブ・コーエンがオーナーを務めるニューヨーク・メッツだ。「開幕から出遅れたが、状況を好転させ始めている。シーズンを通していい成績を出すなら、コーエンはプレーオフを見据えてトレード期限前に行動を起こすかもしれない。エンジェルスに提供するトップクラスのプロスペクトの用意もあるようだ」とした。

オーナーの財力でトラウトの契約をカバーし、エンジェルスには即戦力――ルイス・セベリーノ投手、ハリソン・ベイダー外野手、JD・マルティネス外野手らが候補――とプロスペクトを提供する可能性があるという。

2つ目は、トラウトの故郷に近いフィラデルフィア・フィリーズを挙げた。「フィリーズはエンジェルスとは異なり、過去2年はプレーオフに進んだ。フィリーズへのトレードはトラウトが光り輝く場所で自分自身を証明する最大の機会となるだろう」と記し、このオフにMLBシニアライターのアンソニー・カストロビンス記者が挙げたパッケージ案「現金+ニック・カステヤノス外野手+20歳のジャスティン・クロフォード」をあらためて提案した。

エンジェルスが夏の時点でプレーオフ進出が難しくなった場合、トラウトに動きがあるかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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