横浜・吉野町駅に壁画完成! 地元小学生が制作、まちの魅力をイラストに

壁画の前でポーズを決める日枝小の児童ら=横浜市南区の市営地下鉄吉野町駅

 わがまちの魅力を伝えようと、横浜市立日枝小学校(同市南区)の6年生児童が描いたカラフルな壁画が市営地下鉄吉野町駅に飾られ、彩りを添えている。地域住民から昔のまちの様子を聞き取り、横浜を舞台に活躍するアーティストの手ほどきを受けながら完成させた。

 壁画を手がけたのは昨年度の5年2組の児童で、絵は2枚でいずれも縦1メートル、横2メートル。色鮮やかに咲き誇る花々や地域のまち並みの今昔などがアクリル板に水彩ペンキで描かれている。とりわけ目を引くのは、地下鉄の車両が走る虹色の線路だ。

 児童によると、この虹色は同校近くを流れる大岡川のかつての様子を表現した。川沿いには横浜スカーフの捺染(なっせん)工場が立ち並び、手作業で鮮やかな模様を染める「手捺染」の技術を生かして世界中に輸出された。

 5日に地域住民らを招いたお披露目会で、当時の大岡川の様子を伝えた高砂町町内会の有藤勲会長(75)は「すごく華やかで楽しくなる絵だ」と感心した様子。巨大な作品作りをサポートした、黄金町(同市中区)を拠点に活動する美術家竹本真紀さん(48)は「こんなに立派に仕上げてもらえるとは」と感激していた。

 加藤智敏校長は「まちと学校をつなぐウォールアートができた。この絵を通して地域で会話が生まれたらうれしい」と期待していた。

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