「くるふ、ミニエの“独り勝ち”」も…北陸新幹線開業効果に濃淡 福井県内の駅から離れた観光地や繁華街は実感乏しく

北陸新幹線が福井県内開業し、多くの人でにぎわう福井駅西口周辺。1カ月が経過し、県内の観光地や商店街では効果の波及に濃淡が見られる=3月16日、福井県福井市中央1丁目

 北陸新幹線の福井県内開業から1カ月が経過し、福井や敦賀など県内の新幹線駅周辺は多くの観光客らでにぎわうようになった。一方で、駅から離れた繁華街や観光地では思うように客足が伸びていないところもあり、開業効果の波及には濃淡が見られる。

 再開発で様変わりした福井駅周辺。高架下施設「くるふ福井駅」の飲食各店には、4月16日のランチタイムも多くの客が列をつくった。前身のプリズム福井時代から店を構える「八兆屋駅の蔵」店長によると、客数は前年同期比1~2割増と好調という。再開発エリア「FUKUMACHI BLOCK(フクマチブロック)」内のフードホール「MINIE(ミニエ)」も平日、休日を問わずにぎわっている。

 一方、再開発工事中の箇所が目立つガレリア元町商店街や、近くのサンロード北の庄商店街は平日のランチタイムも人影がまばら。飲食店主は「くるふ、ミニエの“独り勝ち”という感じ。うちの客は増えていない」とぽつり。サンロード北の庄商店街振興組合の友田都芳理事長(67)は「回遊性のあるイベントを官民で仕掛け、開業効果をエリア全体に広げていきたい」と語る。

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