レベル3コミュニケーションで人生を豊かなものに! 何があっても「意識」を向け続ける

【自信がない人にこそお勧めするコミュニケーション法・4】相手に意識を向け続けるコミュニケーションとは、どれだけ頭に解釈(思考)が浮かんでも、そちらには意識を向けずに流します。そのままにしておくだけです。するとそれだけで、独特の「つながり感」を得られるでしょう。人によっては、相手との「一体感」すら感じるかもしれません。ただし、無理にそこまで感じる必要はありません。相手に意識を向けていれば、相手の目の動きや僅かな表情の変化などがよく分かるようになります。「人とそんな風に向き合うのは怖いです」という人ほど、こういった向き合い方を勧めます。

開き直って相手に意識を向ける

人と向き合うのが怖い人は、人に対して壁をつくるほか、人の方を見ないように見ないようにします。そして、「人が怖い」という自分の内側の世界に入ります。それは、「人が怖い」という色眼鏡に囲まれた世界。実はその世界にいることこそが、最も恐怖を創造します。

開き直って相手に意識を向ける。何があっても向き合い続ける。これを続ければ、ある瞬間から急に「楽」になります。例えば、「怖い上司」「短気な先輩」「自分を否定してくる人」など、自分が向き合いたくない人ほど、上記の一連のことを勧めます。

しかし、いきなり最初からここに挑戦するのはさすがに大変ですから、まずは仲の良い人や、気楽に話のできる人との会話でレベル3を試し、充分にその楽しさを知った上で、徐々に相手の難易度を高めていくと良いでしょう。

レベル3コミュニケーション四つのステップ~ステップ4~

さて、レベル3体験、最後のステップ(ステップ4)となります。

Aさんが目の前にいます。Aさんに対してレベル3になります。するとAさんの顔の表情や目の僅かな動き、漂わせている空気感をダイレクトに感じます。少し極端なことをいえば、もし仮にその時Aさんが自分に対して怒っていたとしても、表面的には怒りを感じながらも、レベル3になることで、そこに愛を感じるかもしれません。

色眼鏡をとるというのは、実は大変にインパクトがあるのです。これまで表面的にしか受け取っていなかったものの本質を、急に実感したりします。「案外、人というのはかわいらしいものなんだなぁ」とか、「つながり合いたいと願っているものなんだなぁ」とか、そのような「事実」を感じるようになります。

もちろん無理にそのように感じなさい、という話ではありません。性善説を掲げたいわけでもありません。しかし、レベル3になることで自然に受け取る感覚は、ほとんどがそういった「軽い」ものです。「なんだこの人、そんなに怖い存在ではないんだな」という、ほのかな空気です。こういう向き合い方を普段、あまりにもしないままに生き、それによって「孤独」になり、「重く」なり、表面的にお互いを恐れ、傷つけ合ったりするのです。

何度もいいますが、無理に感じる必要はなく、ぜひ実践していただきたいのは、ただ「何があっても相手に意識を向けながら、相手を観察し続けながら会話を進める」だけのことです。さらに、これを続ければ不思議なことが起こります。いえ本当は、不思議というよりも必然的なことなのですが、「直観」が多く働くようになるのです。

直観とは「直感」とは異なります。直感とは単なる思いつきレベルのひらめきですが、直観とは確信レベルのひらめきです。「今、この人にこんな言葉を伝えよう」という確信レベルのひらめきが、心の中から自然に浮上します。

そういった直観的な言葉が浮かんだら、それをそのまま相手に伝えてみてください。それは「メッセージ」であったり、「問い」であったりします。これらを相手に投げることで、会話そのものの次元が変わっていきます。それは、人間関係を根本的に居心地の良い調和のとれたものに変質していきます。

ぜひ、今の若い世代こそレベル3を通じて人と人のコミュニケーションの真の楽しさを体験していただきたいと願っています。コミュニケーションの苦手な人、敏感な人だからこそ可能な、実は最も簡単なやり方です。レベル3で、人生をぜひ豊かにしていきましょう。(ITSUDATSU・竹内直人)

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