映画「SENSEKI」 成功願い茶の湯楽しむ 茨城・古河 泉石記念館 鷹見家当主ら120人

映画「SENSEKI」の制作を記念して開かれた茶会=古河市中央町

江戸時代の古河藩家老で蘭学者として知られた鷹見泉石(1785~1858年)を描く、映画「SENSEKI」の制作を記念した茶会が21日、茨城県古河市中央町の泉石記念館で開かれた。参加者約120人が映画の成功を願うとともに、茶の湯を楽しんだ。

映画は、泉石が古河に戻り隠居生活を始めた時期にスポットを当て、撮影は泉石の屋敷の一部だった同記念館などで行われた。茶会は鷹見家11代当主の鷹見本雄さん(91)、市内の茶道師範、酒井邦子さん(68)、酒井さんの母校である跡見学園女子大の校友会「一紫会」が共催した。

茶席は記念館と、併設する女流南画家、奥原晴湖の画室「繍水草堂」の両方に設けられた。同日は針谷力市長や吉田浩康教育長、前文科大臣の永岡桂子衆議院議員らも駆け付けた。

同大3年の藤本真礼さん(20)は「とても風情がある場所。ここで撮られた映画も楽しみ」と話した。鷹見さんは「皆さんの思いが映画となった。全国に広まってほしい」と期待。酒井さんは「古河は茶どころ。このような素晴らしい場所もある。茶会など今後も皆さまに楽しんでいただければ」と話した。

映画は、同市出身の俳優、渡辺徹さん(故人)の地元友人らが企画し、渡辺さんが所属した「文学座」と芸能事務所「ホリプロ」が協力。2025年春の公開を目指している。

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