復興願い1139人快走 富山湾岸サイクリング、富山県氷見市を発着

沿道の声援を受けて続々とスタートする参加者=氷見市北大町

 富山湾沿いのコースを自転車で走る「富山湾岸サイクリング2024」が21日、富山県氷見市内を発着点に行われた。今回は能登半島地震からの復興がテーマで、会場には募金箱を設置。県内外の1139人が復興を願いながら、サイクリングロードを軽快に駆け抜けた。

 コースは氷見市の比美乃江公園をスタート地点に、180キロ、120キロ、80キロ、初心者や家族連れ向けのエンジョイコース(約33キロ)の4つを設けた。180キロコースに参加した約300人は、朝日町のヒスイテラスで折り返し、ゴールの氷見市漁業文化交流センターを目指した。

 休憩所では各市町のグルメが振る舞われ、参加者は滑川市のホタルイカの釜揚げや朝日町のタラ汁など、食の魅力を堪能した。

 仕事仲間3人と80キロのコースに挑戦した大阪府の会社員、山元博文さん(54)は「海の景色がきれいで気持ちよかったが、つぶれた家や道路のひび割れなど地震の影響も感じた。自分も阪神淡路大震災を経験したので、一日も早く復興してほしい」と話した。

 開会式で新田八朗知事が「皆さんの爽やかな走りと笑顔が被災地の力になる」とあいさつ。林正之氷見市長が全国からの支援に感謝し、出席者全員で「頑張ろう、北陸」と声を上げた。知事や林市長のほか、富山県と共に国の「ナショナルサイクルルート」に選ばれている滋賀県の三日月大造知事もコースを走った。

 実行委員会と県、沿線9市町、県サイクリング協会、富山サイクル交流倶楽部主催。チューリップテレビ、北日本新聞社共催。

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