マツダ車で初めて愛称がついた車は三輪トラック その由来は?

マツダで初めて愛称が付いた「グリーン・パネル」

 アクセラ、アテンザ、デミオ―。長く親しまれてきたマツダ車の愛称(ペットネーム)。今や「アルファベット+数字」に統一され、公式には使わなくなったが、愛称で呼び続けるファンは少なくない。

 マツダ車初のペットネームは1938年発売の三輪トラックGA型マツダ号、グリーン・パネルだ。計器盤を緑色に塗ったことが由来で安全・平和や青春の意味も込めた。マツダといえば人気のソウルレッドなど赤の印象が強いが、最初の車名は「緑」だった。主力製品として49年まで1万7312台生産された。

 海外で使われていた今の呼び方への統一を発表したのは2019年。セダンや小型車はMAZDA(マツダ)、スポーツタイプ多目的車(SUV)はCX、数字は車格を表す。グローバルブランド推進部は「個別の車でなくマツダブランドを選んでもらうため」と説明する。

 現在、国内の乗用車で愛称を残すのは知名度の高いロードスターのみ。ただ、海外では愛称を併用する車もある。北米でロードスターはドイツ語で贈り物を意味する「ミアータ」。中国の合弁会社はCX―50に行也(シンイエ)と名付けた。「意のままに走る」といった意味の造語だ。意外なところに車名の文化は残っていた

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