3騎の活躍で山陰の尼子勢に勝利 戦国時代の武将の活躍を再現した庄原・日吉神社の早駆け馬神事

参道を勢いよく上る早駆け馬参道を勢いよく上る早駆け馬

 「山王(さんのう)さん」として親しまれる広島県庄原市山内町の日吉神社の例祭が21日に営まれ、恒例の早駆け馬神事があった。戦国時代の武将の活躍を再現した勇壮な騎馬の走りで参拝客を楽しませた。

 岡山大馬術部の学生3人が騎馬武者役を務め、かみしもに鉢巻き姿で手綱を操った。3騎は太鼓の合図で鳥居をくぐり、約50メートルの参道を勢いよく駆け上がった。

 初めて訪れたという三次高2年で写真部の丹波未来さん(16)は「馬の迫力と武者の衣装が格好良かった」と話していた。

 神事は戦国時代、地元の武将山内隆通が山陰の尼子勢との合戦を前に同神社で戦勝祈願し、3騎の活躍で勝利したことに由来する。雨上がりで湿度が高く、戦勝後に隆通が奉納したと伝わる国重要文化財の甲冑(かっちゅう)「赤糸威鎧(おどしよろい)」の公開は見送った。

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