ボンズ、最終戦飾れず 劣勢続き山形に敗戦

【福島―山形】第3Q、相手の激しい守備をかいくぐる福島の田渡(左)=円谷幸吉メモリアルアリーナ

 バスケットボールBリーグ2部(B2)東地区の福島ファイヤーボンズは21日、ホームの円谷幸吉メモリアルアリーナで同地区の山形ワイヴァンズとのレギュラーシーズン最終戦に臨み、84―97で敗れた。通算成績は24勝36敗。順位は東地区7チーム中5位で終わった。

 【経過】福島は第1Q、八つのターンオーバーを許し、山形に3点シュート4本を決められるなど9点差をつけられた。第2Qも劣勢が続き、点差は最大で20に広がった。第3Qはキング、田渡らがインサイドを攻めて反撃し、第4Qも加藤が11得点を挙げて食らい付いたが、失点を抑えられずに力負けした。

 田渡「悔しさ忘れない」

 目の前のブースター(ファン)に勝利を届け、今季を締めくくりたい―。B1昇格を逃した福島は諦めない姿勢を貫いたが、山形の攻めに屈し、最終戦を落とした。主将の田渡凌は試合終了後、ブースターの前で「悔しくてしょうがない。この悔しさを忘れず、福島を必ずB1に上げたい」と涙をこらえて誓った。

 前戦は相手が得意とする3点シュートを39本中わずか6本に抑えたが、この日は一変した。福島は第1Qから4本の3点シュートを許すと主導権を握れず、強度を高くした相手の守備にシュートを防がれ、ターンオーバーを重ねた。「いい時間を継続できず、悪い時間を断ち切れない自分らの悪いところが出た」。田渡が認める通り、山形の攻撃スタイルを終始崩すことができなかった。

 後がない第4Q。「ブースターに最後まで戦う姿勢を見せたかった」と加藤嵩都(たけと)が3点シュート2本を含む11得点で気を吐いたが、追い上げは及ばなかった。

 大幅なメンバーの入れ替え、シーズン途中での指揮官交代―。目まぐるしい環境変化の中で「言い訳をしないでやろう」と戦い抜いた今季の福島。熱い応援で鼓舞してきたブースターの姿に「B2でくすぶっている場合じゃない」と田渡。悲願のB1へ、立ち止まってはいられない。(津村謡)

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