熊本県内のスポーツ施設整備、木村知事「行政が一方的に進める話ではない」 民間巻き込んだ議論を

スポーツ施設の整備について考えを語る木村敬知事(中央)=17日、熊本県立総合体育館

 熊本県の木村敬知事は17日夜、スポーツ施設整備をテーマにしたフォーラムに登壇し、県内のスポーツ関係者から待望論が出ている新たな施設について「優秀なスポーツ選手の県外流出を防ぐためにも必要」との認識を示し、任期中に施設整備の方向性を定める考えを示した。ただ、「行政が一方的に進める話ではない」と強調し、民間を巻き込んだ議論が必要とした。

 木村氏は、施設整備の在り方について熊本空港の民営化を例に挙げ、「ビジネスとして稼ぐ視点で経済界で企画し、デベロッパー企業を熊本に持ってくるような動きがあれば、行政が全面的に協力していく」と述べた。終了後、報道陣の取材には「県民の思いがこもっていない箱物は造りたくない。県が何かをしてくれるという考えは違う」とした。

 フォーラムは熊本青年会議所が主催して熊本市西区の県立総合体育館であり、約400人が参加した。

 長崎市でスタジアムやアリーナ、商業施設の複合施設「長崎スタジアムシティ」を今秋開業するジャパネットホールディングスの岩下英樹取締役も登壇し、「長崎の人口減少に歯止めをかける。地方都市でも人口増加に転じるような夢も可能ではないか」と語った。(宮﨑達也)

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