レース運営の「スーパー耐久未来機構」 理事長に豊田氏

「クルマ好きと未来をつくりたい」と話す豊田会長

 自動車レース「スーパー耐久(S耐)シリーズ」の運営を担ってきたスーパー耐久機構は20日、一般社団法人スーパー耐久未来機構(STMO)にレース事業を承継すると発表した。STMOの理事長には、トヨタ自動車の豊田章男会長が就任。S耐はトヨタの水素エンジン車をはじめ、複数の国内完成車メーカーが環境技術を磨く場にもなっており、モータースポーツとともに環境技術開発の取り組みを加速する。

 同日、宮城県内のレース場で会見し、豊田会長は「クルマ好きが一つの仲間になり、未来をつくっていきたい」と力を込めた。

 トヨタは2021年からS耐に水素エンジン車で参戦している。モータースポーツの過酷な環境で課題を洗い出し、迅速に改善を重ねている。23年シーズンには、気体水素に比べ車両の航続距離を長くできる液体水素を燃料に利用してレース参戦も果たしている。

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