中南米カリブ経済、底堅いが成長加速は繁栄に不可欠=IMF

Rodrigo Campos

[19日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は19日公表した西半球の経済審査報告で、中南米カリブ地域の経済はマクロ経済政策の強化などで底堅さを発揮しているものの、成長率と投資水準は依然として低調だとの見解を示した。

IMFのロドリゴ・バルデス西半球局長は、失業率は歴史的な低さにあるとはいえ、経済活動は最近数四半期で全般的に鈍化してきたと指摘した。

その上でこの地域に幅広い繁栄をもたらすには、中期的に平均2%という今の成長率では不十分で、成長ペースを「早急に」加速させる必要があると訴えた。

一方、バルデス氏は「公的債務が高水準にある中で、財政政策は政策(発動)余地の再構築に焦点を当てるべきで、タイムリーに財政を引き締めれば、金融政策正常化をより急速に進められる」と語り、財政再建に取り組むよう要望。格差が大きく貧困率が高いこの地域では社会的な団結を保つことこそが、財政再建の鍵になると付け加えた。

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