ペットボトルによる「収れん現象」がX上で話題になっています。
投稿したのは、作家の太田忠司さん(@tadashi_ohta)。
当ポストは2024年4月17日時点で10万件を超えるいいねを集めており、「普通に危ないやつ」「太陽光は侮れない」「気を付けよう」と多くの反響が寄せられています。
記事後半では、収れん現象による火災の説明と、年間の火災被害額を紹介します。
※投稿写真は【写真2枚】をご参照ください。
※今回紹介するポストは、投稿者様の許可を頂いております。
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「古典的なトリック」を体感することに
「太ももに異様な熱さを感じたと思ったら古典的なトリックで燃やされるところだった」というコメントとともに投稿されたのは、1枚の写真でした。
そこに収められていたのは、水が入ったペットボトルとデニムパンツ。
太陽光がペットボトルに反射してデニムの上で輝いていますが、実はこれ、火災の原因になりかねない危険な状態だったのです。
条件が揃えば発火の恐れがある「収れん現象」
太田さんのデニムの上で起こっていたのは「収れん現象」と呼ばれるもの。
「収れん」とは太陽光が何らかの物体により反射または屈折して1点に集まることで、その場所に可燃物がある場合は熱が蓄積されて発火することがあります。
推理小説やミステリードラマなどでたまにみかけるトリックですが、日常生活でも起こりうるとは恐ろしいですね。もしデニムが発火したら…と思うとゾッとしてしまいます。
消費者庁も注意喚起をしている「収れん火災」
収れん現象による火災は実際に年に数件程度報告されており、消費者庁が注意喚起を行っています。
消費者庁によると、収れん火災の原因となった物は鏡や透明な球体のほか、吸盤や車のホイール、置き時計や照明器具、除菌剤など多岐にわたるとのこと。
発生が多いのは1月と11月、4月で、空気が乾燥しやすく、太陽の高度が低くなって部屋の奥まで光が差し込む時期に起こりやすいそうです。
収れん現象が起こりうる物が窓際や太陽光が差し込む範囲に置かれていないか、確認しておくのが安心ですね。
ここからは、年間の火災被害額について紹介します。2020年の火災による被害額は約1037億円(前年対比14.3%増)。出火原因別でみると、電灯電話等の配線による損害額が最も多く、次いでストーブ、たばことなっています。
太ももに異様な熱さを感じたと思ったら古典的なトリックて燃やされるところだった。 pic.twitter.com/pUY9b5xqWi
— 太田忠司 (@tadashi_ohta) April 13, 2024
太田さんの最新作が発売中
いかがでしょうか。今回は、Xで話題になっている「収れん現象」について紹介しました。
投稿主の太田忠司さんは推理小説家で、最新作の長篇サスペンスミステリー「おまえは生きなければならない」が4月11日に発売されたばかりです。
ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
参考資料
- @tadashi_ohta
- 消費者庁
- 総務省消防庁「令和3年版 消防白書」