ルードがモンテカルロで敗れたチチパスを下して、失セット0で今季初優勝! ATP500レベル以上で初のタイトル「待った甲斐がある」[バルセロナ・オープン]

ルードが今季4度目の決勝でタイトル獲得

現地4月21日、男子ツアー「バルセロナ・オープン・バンコ・サバデル」(スペイン・バルセロナ/ATP500)シングルス決勝が行われ、第3シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/世界ランク6位)が、第5シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/同7位)を7-5、6-3で下し、ツアー11勝目を飾るとともに自身初のATP500タイトルを手にした。

25歳のルードは、今大会前までに3度の準優勝と1度のベスト4と優勝まであと一歩だった。今大会では、初戦でアレクサンドル・ミュラー(フランス/同110位)、2回戦でジョーダン・トンプソン(オーストラリア/同33位)、準々決勝でマッテオ・アルナルディ(イタリア/同40位)、準決勝でトマス・マーティン・エチェベリ(アルゼンチン/同30位)をいずれもストレートで下して決勝に進んだ。

決勝の相手となったのは、前週の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(モナコ・モンテカルロ/ATPマスターズ1000)決勝で対戦し1-6、4-6で敗れているチチパスとなった。

試合序盤はモンテカルロから10連勝中と勢いに乗るチチパスを前に、ラリー戦でルードはミスを重ねてしまい第1ゲームでブレークを許してしまう。だが、フォアハンドの強打を生かした攻撃的な姿勢を崩さずにプレー。第6ゲームでブレークバックすると、セット終盤の第12ゲームではネットに出てきたチチパスのミスを引き出してブレークし7-5でセットを奪った。

流れに乗るルードは、第2セットもストロークでチチパスを押し込んでプレッシャーをかける。第4ゲームをラブゲームでブレークすると、ショットの精度も高いままリードを守り切りツアー11勝目を飾った。

ルードのこれまでの優勝はすべてATP250レベル。ATP500レベル以上では7度決勝を戦っているが、タイトルを手にすることができていなかった。

8度目の決勝でキャリア最大のタイトルを挙げ、「待った甲斐があった。負けた決勝の多くはタフで、少しがっかりしている。決勝に進んだときは良い1週間だったと思うから自分を責めるすぎることはない。このバルセロナの満員のスタジアム、しかもラファ・ナダル・コートでプレーできるなんて最高にうれしい。13歳の時に彼らを見るためにここに来たんだ。最高の気分だよ」と喜びを語った。

一方のチチパスは、初出場の2018年大会から通算4度目、2年連続の決勝となったが一歩及ばず。「この1週間、自分のショットがモンテカルロと同じとは思えなかった」としたものの、「決勝に進出できたことは素晴らしいこと。ここまで来られただけでよかった。今日は精神的に余裕がなかったし、キャスパーが良すぎた。いいテニスをしていたし、勝利に値する」と述べている。

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