海自、SH-60K哨戒ヘリコプター2機が伊豆諸島・鳥島東の洋上で墜落

海上自衛隊のSH-60K哨戒ヘリコプター「機体記号:8416」

防衛省と海上自衛隊は、伊豆諸島・鳥島東の洋上約150海里においてSH-60K哨戒ヘリコプター2機の通信が2024年4月20日22時28分ごろ途絶えたとして、その詳細を公表しました。海上幕僚長の会見によると該当機は、海上自衛隊第22航空群の大村航空基地(長崎県大村市)と小松島航空基地(徳島県小松島市)に所属する「機体記号:8416 および 8443」の2機で、それぞれ護衛艦「はぐろ」と「きりさめ」に搭載されていました。

2機は他1機のSH-60Kおよび護衛艦と、同洋上で夜間の対潜戦・潜水艦対応にする訓練を実施していました。2機分のフライトレコーダーが近接した場所で発見されていること、緊急信号エマージェンシー・ロケーター・トランスミッター(ELT)を受信していること、ブレードを含む機体の一部が発見されていることなどから、該当機は衝突の可能性を含み墜落したとしています。2機にはそれぞれ、機長1名・副操縦士1名・航空士2名の4名、計8名が搭乗。うち1名の死亡を確認し、残り7名の捜索を海上自衛隊および航空自衛隊の艦艇12隻、航空機7機、海上保安庁の海洋観測船を含む2隻と航空機1機などで進めています。

木原防衛大臣によると、回収されたフライトレコーダーから飛行中機体に異常があったと示すデータは確認されていないとし、今後も厚木航空基地で解析を続けて海上幕僚監部に設置した事故調査本部を中心に、原因を特定していくとしています。海上自衛隊のSH-60型回転翼航空機については、訓練飛行を見合わせることも明らかにしています。

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