リラードが”プレーオフ・モード”発動…ヤニス欠く中ペイサーズとの初戦を勝利で飾る

4月22日(現地時間21日、日付は以下同)、ミルウォーキー・バックスはホームのフィザーブ・フォーラムでインディアナ・ペイサーズとのプレーオフ1回戦第1戦に臨んだ。バックスは大黒柱のヤニス・アデトクンボをケガで欠いた中でプレーオフ初戦を迎えることとなった。なお、レギュラーシーズン最終戦で明かしていた足の痛みによりチーム練習を欠席していたデイミアン・リラードは、先発出場している。

そのリラードが、この試合でいち早く“プレーオフ・モード”を発揮した。リラードは前半だけで3ポイント10本中6本成功を含む35得点をマーク。前半終了時点で62-49と13点のリードを奪ったバックスは、第3クォーターに一時ペイサーズの追い上げを受けるが、そのまま逃げ切り最終スコア109-94で初戦に勝利している。

後半無得点に終わったリラードは35得点6リバウンド3アシストを記録。バックスはそのほかクリス・ミドルトンが23得点10リバウンド、ボビー・ポーティスが15得点11リバウンド、ブルック・ロペスが11得点4リバウンド3ブロック、パトリック・ベバリーが5得点7リバウンド8アシスト2スティールをマークしている。

リラードが前半に記録した35得点は、プレーオフの試合におけるバックスのフランチャイズ記録となった。さらに『AP』によれば、1人の選手が前半で35得点以上を記録した試合は、プレーオフの試合では2019年にゴールデンステイト・ウォリアーズ時代のケビン・デュラントが前半38得点を記録したロサンゼルス・クリッパーズ戦以来5年ぶりだという。また、リラードが第1クォーターでマークした19得点という記録も、少なくとも1997年以降のプレーオフ開幕戦における最高得点となった。

大黒柱のヤニスを欠く中で最高のスタートダッシュを切ったバックスだが、リラードの爆発に向けてチームで事前準備を整えていた模様。ヘッドコーチのドック・リバースが試合後の会見で次のように語っている。

「リラードが信じられない活躍をした。彼は自分自身をコントロールしつつアグレッシブで、まさに僕たちが望んでいたプレーをしてくれた。また、特に前半における私たちのスクリーンプレーは驚異的ですらあったと思う。リラードにスペースをつくるために、4日間をかけてスクリーンプレーに取り組んだんだ」

リラード本人も自身に課せられた役割を認識しているようで、試合後のインタビューで次のようにコメントした。

「全てが自分にかかっているとは思っていないけど、いつもよりもアグレッシブに、積極的に前に出ていかないといけないということは分かっている。プレーオフでは、自分の調子を整えることが大事なんだ。引き続き同じチームとの対戦が続くから、特にホームでは自分自身のプレーを確立させていかないといけない」

昨シーズンはカンファレンス1位にも関わらずプレーオフで第1ラウンド敗退を喫したバックスは、リラードを獲得した今シーズンで雪辱を晴らすことができるか。バックスとペイサーズの第2戦は、24日朝9時30分にティップオフ予定。

■試合結果
ミルウォーキー・バックス 109-94 インディアナ・ペイサーズ
MIL|30|39|14|26|=109
IND|21|21|29|23|=94

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