築地市場跡地/マルチスタジアム・商業施設などオープン、総事業費9000億円

三井不動産を代表企業として、トヨタ不動産、読売新聞グループ本社などの11社が参画するコンソーシアムは4月19日、東京都が募集する「築地地区まちづくり事業」(東京都中央区)の事業予定者に選定された。

<築地市場跡地を再開発>

東京都民の資産である築地市場跡地(活用都有地面積約19万m2)において、総事業費約9000億円をかけ、大規模集客・交流施設(マルチスタジアム)、 ライフサイエンス・商業複合棟、 MICE・ホテル・レジデンス棟、舟運・シアターホール複合棟など合計9棟を開発する。

<マルチスタジアムなど9棟開発>

開業時期は2030年代前半以降(一部施設は2029年度に先行開業) の予定だ。

<5万人収容の大規模集客・交流施設>

健康長寿社会に向けた「ウェルネスイノベーション」「食・体験・にぎわい」「迎賓・ホスピタリティ」の3つの主要機能を導入し、東京の国際競争力を強化する計画となっている。

具体的には、5万人収容(用途に応じて2万~5万7000席に可変)の大規模集客・交流施設(マルチスタジアム)を中心に開発。用途に応じてフィールドと客席が形を変え、スタジアム、アリーナ、劇場、展示場へと専用化する超多機能施設(想定イベント:ラグビー、野球、サッカー、バスケットボール、eスポーツ、MICE、音楽ライブ、コンサート、演劇など)を展開する。

そのほか、最先端の技術と知が結集する「ライフサイエンスコミュニティ中核拠点」、国立がん研究センター、日本の食を世界に発信するフードホール、食に関する研究機能を持つフードラボ、文化・芸術の感動を共有するシアターホール(収容人数約1200人)が登場する。

国際水準の多様なニーズに対応するMICE施設(メインホール、バンケット、大中小会議室、ホワイエ)、上質な大規模ホテル、短~中期滞在拠点として利用可能な居住機能、オフィスも登場する予定だ。

浜離宮恩賜庭園、隅田川といった周辺資源を生かした合計約10万m2の都内有数のオープンスペースを整備。子どもからシニアまで多くの人が集い、くつろぎ、さまざまなアクティビティを楽しめる空間を作り上げるという。

<浜離宮恩賜庭園など活用>

また、東京駅と臨海部を結ぶ臨海地下鉄の新駅、空飛ぶクルマの実用化を見据えたポート、隅田川沿いに、観光・通勤の舟運ネットワークの拠点となる舟運施設、次世代モビリティ、バス、タクシーが乗り入れる交通ターミナルなど陸・海・空を結ぶ次世代型交通拠点を整備する。

<陸・海・空を結ぶ次世代型交通拠点>

さらに、風の道、太陽光発電、緑化(緑被率約40%)、水素ステーション、バイオガス発電など環境に配慮した施策を推進する。

■開発概要
所在地:東京都中央区築地5丁目および築地6丁目各地内
活用都有地面積:約19万m2
総延床面積:約117万m2
総事業費:約9000億円
開業時期:2030年代前半以降(一部施設は29年度に先行開業)
主要建物:大規模集客・交流施設(マルチスタジアム)、 ライフサイエンス・商業複合棟、MICE・ホテル・レジデンス棟、舟運・シアターホール複合棟など合計9棟

<開発予定地>

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