中国北京のハーフマラソン八百長、メダルを剥奪―独メディア

中国北京市で開催されたハーフマラソン大会の八百長疑惑で、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは20日、優勝した選手らのメダルが剝奪されたと報じた。

中国北京市で開催されたハーフマラソン大会の八百長疑惑で、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは20日、優勝した選手らのメダルが剝奪されたと報じた。

14日開催の同大会では中国の何傑(ハー・ジエ)がゴール前で海外の3選手を抑えて優勝したが、映像では何傑に他の選手がゴールを指さし、手のひらを振って「先に行け」と促すかのような様子が見られた。当事者のケニア選手、ウィリー・ムナンガット(Willy MNANGAT)は取材に対して「確かに彼に優勝を譲った。友人だからね」と発言。自分たち3人は何傑に中国記録を破らせるためのペースメーカーとして契約したランナーだとも説明した。ただ、レース当日はペースメーカーとしてのユニフォームではなく、出場選手のユニフォームを着用、出場登録の番号が記されたゼッケンも付けており、これには自身も驚いたという。

記事によると、この問題の調査を行った大会組織委員会は19日、何傑および海外3選手の成績抹消、特歩(Xtep)など関連する企業2社との協力関係を解消することを決めた。これに基づき、何傑ら4選手の成績は取り消され、メダルやトロフィー、賞金は剥奪となった。

何傑は特歩の契約アスリートで、海外選手3人も同ブランドのユニフォームを着ていた。組織委員会の調査結果は「特歩がペースメーカーのランナーについて明確にしなかったため、運営会社の中奥路跑は組織委員会に届け出ず、ペースメーカーを特別招待選手として登録することになった。よってゴール前での行為は大会ルールに違反する」というもので、記事は決定を受けて2社がそれぞれ謝罪声明を出したことを伝えた。

記事はこの他、「近年、中国の中間層の間で長距離走やマラソンがブームになっているが、不正行為やうまく組織されていない状況は珍しくない」とも指摘した。(翻訳・編集/野谷)

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