【大阪・中央区/メルヘンアート南船場】1978年からマクラメの普及活動を続ける歴史あるお店

マクラメとは紐を結ぶ手芸

大阪メトロ御堂筋線『心斎橋駅』から徒歩5分、レトロな雰囲気がすてきな大阪農林会館の3階に『メルヘンアート南船場』があります。
スタッフの堀さん(画像左側)と、『結んで作るマクラメバッグと小物』著者である宅間さん(画像右側)が、マクラメについて、教えてくれました。

「MACRAME(マクラメ)とは、アラビア語で格子柄を意味する『MCARAM(ムカラム)』に語源があり、装飾的に紐やロープを結んで作る手芸のことをいいます。
『手を使って結ぶ』ことをマクラメと呼ぶのですが、最近ではマクラメを『編む』と表現される方が多いです。
なので、ワークショップに来られたお客様には、『【編む】ではなく、正しくは【結ぶ】ですよ!』と説明させていただいています。」

日本のマクラメ技術は世界一

メルヘンアートは昭和の時代から、マクラメをたくさんの人に知ってもらうための働きかけを続けているそうです。

「1978年に『日本マクラメ普及協会』を立ち上げて以来、マクラメを広める活動をしています。書籍の出版も積極的に行っており、その中でも『マクラメパターンブック』は、いろいろな言語に翻訳されて世界中で出版されています。」

「実は、結び方を記号化したのは、日本マクラメ普及協会を創立した丘けい子先生なんです。それまで結び図はありませんでした。
InstagramやPinterestを見ていても、日本マクラメ普及協会の先生たちの作品に勝るものはないと思います。日本のマクラメ技術は世界一なのではないでしょうか。」

もっともっと追求したくなる

宅間さんは、物心ついた頃からマクラメに親しんでいたといいます。

「マクラメ講師をしていた母の影響で、4歳ぐらいから紐を結んでいました。
マクラメを始めてからずいぶん経ちますが、追求すればするだけ追いたくなる、奥が深くて終わりがないところに魅力を感じています。」

「初心者の方がむずかしいと感じる点は、結ぶときの力加減ではないでしょうか。その作品の良さを出すためや、紐の風合いを大切にするために、力加減に変化をつける必要があるので、ワークショップではそのコツやポイントなどをお伝えしています。
慣れるまではむずかしいかもしれませんが、その分追求のしがいを感じられるのがマクラメなんです。」

無心になって作っている時間が楽しい

メルヘンアートでは定期的にワークショップを開催しており、人気なのは意外にも難易度の高い回だと話してくれました。

「バッグや立体作品を作るような、レベルが高いワークショップに人が多く集まります。『ほかで習ったことがあるけれど、もっと凝ったものを作りたい。』ということで来られる方が多いですね。」

「参加してくださった方からは、『無心になって取り組めるところがいい』というお声をいただいています。完成までにかなり時間がかかる作品もありますが、『作っている時間が楽しい』とみなさんおっしゃられますよ。」

同じ作品を最低3つは作りましょう!

お二人に、マクラメ上達のコツを聞いてみました。

「身も蓋もないですが、上手になるにはたくさん作って慣れることが大切だと思います。丘けい子先生*からは、『最低でも3つは同じものを作りなさい』といわれていました。」

*日本マクラメ普及協会の創立者

「そして、丘けい子先生は、『貴婦人のように優雅に結びなさい。そして笑顔を忘れずに。』と常におっしゃっておられました。『怖い顔して作ってたら、怖いもんしかできひんで!』っと。(笑)
なので、わたしたちも常に教えを守って結ぶようにしています。」

品質へのこだわり

最近の初心者の方が作るのにおすすめの作品を、堀さんが教えてくれました。

「リストレットやスマホのショルダーストラップ、わんちゃんの首輪とリードも、初めて作るのにはおすすめです。
わんちゃんのリードなどにも安心して使っていただけるよう、STRONG表示のある金具やアウトドアコードはJIS規格にのっとった試験を受けたものをご提供しています。」

そして、慣れていない方にこそ、メルヘンアートの紐を使ってほしい、と堀さんは続けます。

「メルヘンアートの紐は、『品質もよく、手触りもよく、結びやすい』とお客さまから好評です。また、天然石やビーズは、紐が通しやすいように穴を大きく空けています。
品質にこだわっているので少し値が張るアイテムもありますが、その分とても扱いやすいので、ぜひ一度使ってみていただきたいです。」

「初心者の方にイチオシなのは、CottonSpecial(コットンスペシャル)というコードです。とにかく結びやすくて、色味がかわいいのでおすすめしています!

少し慣れてきたら、CottonSoft3(コットンソフトスリー)もおすすめです。撚り(より)*があるので少し扱いがむずかしいですが、こちらもかわいい作品が作れるので注目を集めています。今年始めに、ネオンカラーも新発売しました。」

*繊維の束をねじること

受注販売とキット販売をスタート!

最後にお二人が、これから力を入れていきたいことを話してくれました。

「『作りたいけれどうまく作る自信がないので、完成品を購入したい。』というお声があり、マクラメ作品の受注販売をスタートしました。結婚式のウェルカムベアやリングピローなど、いろいろお作りできます。
キット商品も増やしていく予定なので、ホームページやFacebookをチェックしていただけると嬉しいです。」

取材後記

堀さんと宅間さんに「こんなものが作りたい」と相談すると、おすすめの紐や書籍などを親身になって、提案してくれました。

今回はショルダーストラップの材料を購入しましたが、ほかにも作りたい作品がまだまだあります。

凝った作品にもトライしたいので、ワークショップに参加したいと思っています!

【メルヘンアート南船場・ワークショップ情報】

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