会場で声や音を出しても大丈夫 障害ある子どもや家族が楽しめるインクルーシブ映画上映会 イオンシネマ高崎(群馬)で5月5日

 障害のある子どもや医療的ケアが必要な子どもと、その家族が気兼ねなく楽しめる「インクルーシブ映画上映会」が5月5日、群馬県高崎市のイオンシネマ高崎で開かれる。公開中の「映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)」を上映する。医師や看護師が会場で見守り、声や音を出したり、走り回ったりしても大丈夫。参加申し込みを26日まで受け付ける。

 医療的ケア児や病気と闘う子どもが、スポーツや文化芸術に触れる機会を提供するNPO法人AYA(東京都)が企画。昨年4月、川崎市を皮切りに全国各地で開いており、本県では初めて開催する。

 上映中に医療機器のアラーム音やたんの吸引音がしても問題ない。会場の照明を少し明るめにし、自由に出入りできる。

 子どもが席にじっと座れなかったり、医療機器の音が鳴ったりして、映画館に行くことをためらう家族は少なくない。同法人代表理事で医師の中川悠樹さん(40)は「病気や障害のため、家族でできると思っていなかったことが、できるようになるのが一番の思い」と開催趣旨を語る。

 初めての上映会では募集から5日で300人近くの応募があり、ニーズを実感した。3年後をめどに「どんな子どもでも映画を見られる日」を少なくとも年1回は設けたいとする。

 午前10時開演。映画は115分。3歳以上1000円(2歳以下で保護者の膝上で鑑賞する場合は無料)。応募多数の場合は抽選。申し込み、詳細は同法人のサイト(https://aya-npo.org/2024/04/09/movie-dora-2024-takasaki-event/)から。

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