火災原因は設備の清掃が不十分、燃料に混入した異物と機材の摩擦など複合的な要因 米子バイオマス発電所で発生した火災の最終調査結果を周辺住民に説明 住民側からの厳しい責任追及 鳥取県米子市

あの火災から半年以上が経過しましたが周辺住民の不安解消、信頼回復につながったのでしょうか。2023年9月、米子バイオマス発電所で発生した爆発を伴う火災について発電所は、原因の調査結果を住民に説明しました。

2023年9月に鳥取県米子市の米子バイオマス発電所で発生した大きな爆発を伴う火災。けが人はいませんでしたが、周辺に住む人たちに大きな衝撃と不安を与えました。

地元住民

「爆発音で家が揺れたって、みんな出て来られました」

「怖いですわ。いつ何が起こるかわからない」

発電所は、4月19日周辺地域を対象とした2回目の住民説明会を開催し、3月に国に報告した最終調査結果の内容を住民に説明しました。

火災原因は設備の清掃が不十分であったこと、また燃料に混入した異物と機材の摩擦による着火など複合的な要因があったとしています。そして、「清掃の改善」や「粉じん飛散を少なくする」ほか、「監視体制の強化」などの再発防止対策を示していました。

これに対し住民側からは、5社が出資している発電所の合同会社に対して厳しい責任の追及もー。

住民

「度重なる火災があっても誰も責任をとらない。お詫びはするけれど社会的に会社としてはどうなのか」

「今回やる対策では、了解は得られないということを認識しておいてください」

このほか、「そもそもシステム設計の安全面に不備はないのか」、「騒音や振動なども周辺の住民を苦しめている」として抜本的な環境改善を強く求める声も聞かれました。

崎津6区自治会 長谷川俊一 会長

「地元住民が納得のいく形で安心して暮らせる事業体が出来るかというのを説明していかないと、再稼働は難しいんじゃないか」

米子バイオマス発電合同会社 足利司 所長

「基本的に再稼働は未定でございます。(周辺住民に)ご心配、ご迷惑をおかけしましたので、丁寧に説明して安心安全というのを確保出来る状態まで取り組んでいく」

また、発電所は米子市に対しても3月末に火災原因の報告を行ったということです。

米子市 伊木隆司 市長

「(火災)原因に対して適切に予防措置や再発防止措置がとられるかどうかが重要で、それがないと運転再開ということにはならないのではないか」

米子市の伊木市長は、4月19日の定例記者会見でこのように述べた上で今後、発電所に対してハード面、ソフト面も合わせた具体的な再発防止策の説明を求めていく考えも示していました。

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