日本画のような美しさ! 手すき和紙にカメラで描いた三輪薫写真展「風の香り ~日本のこころの自然風景~」

By CAPA編集部

三輪薫さんの写真展「風の香り ~日本のこころの自然風景~」が、2024年4月26日より開催される。

伊勢和紙にカメラで描く日本画的作風

三輪薫さんは長年、自然の中の風や光を写真で表現することに取り組んできた。「カメラで日本画を描く」ことを念頭に早い時期から伊勢和紙でのインクジェットプリント制作を始め、その作風をより深化させてきた、和紙プリントによる作品づくりの先駆者でもある。

これまでの個展では幅860mmのロール状の和紙や四八判 (1100×2400mm) という大きなサイズも発表してきたが、作品の画面比率には制約があった。今回は、展示に合わせて五八判 (1500×2400mm) という超大判の手漉き和紙が実現し、フル画面でプリントできることに。試し刷りされた作品の迫力は四八判の倍にも感じられ、思わず三輪さんも息をのんだという。

今回の企画展では、透過光を活用したり銘柄を使い分けるなど、手漉き和紙の特色と詩的な作風が奏でるハーモニーも見所となる。三輪さんの作家活動の一つの集大成となる写真展だ。

三輪薫写真展「風の香り ~日本のこころの自然風景~」

会期 2024年4月26日 (金) ~6月12日 (水)
会場 キヤノンギャラリー S
住所 東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー1F
時間 10:00〜17:30
休館日 日曜・祝日
入場料 無料
問い合わせ キヤノンギャラリーS (TEL 03-6719-9021)

トークイベント

日時 2024年5月18日 (土) 13:30~15:00
会場 キヤノンホール S (キヤノンSタワー3F)
出演 三輪薫、中北喜得 (伊勢和紙 / 大豊和紙工業株式会社)
参加費 無料
定員 150名 (先着順)
申し込み WEBサイトより
https://personal.canon.jp/event/photographyexhibition/gallery/miwa-kazenokaori

三輪 薫 (Kaoru Miwa)

1948年、岐阜県関ヶ原町生まれ。岐阜県立大垣北高校卒後、家業塗師を継ぐ。日本デザイナー学院名古屋校写真科卒後、上京。ヨシダスタジオ、日本写真専門学院教務課勤務の後フリー。日本的な作品表現や創作を模索し、「カメラで日本画や水墨画を描く」作風を探求し続けている。35回開催の個展を主体に活動。「わの会」、フォトワークショップ「風」主宰。EOS学園東京校三輪ゼミ担当。
→ WEBサイト

〈文〉高橋佐智子

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