EU、中国への食品輸出の拡大目指す 訪中の欧州委員表明

Casey Hall

[上海 22日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のボイチェホフスキ委員(農業担当)は22日、訪問先の上海でインタビューに応じ、今週の訪中について、農産品の対中輸出拡大を目指すと発言、中国とEUの貿易摩擦が食品貿易に影響することを回避したいと述べた。

「食品貿易では中国の輸入品に障壁はない」とし「他の分野の問題の代償を農業が払うことが時々起こり得るが、それをできる限り回避することが私の意図だ」と述べた。

太陽光パネルや新エネルギー車などの分野とは異なり、EUは農産品分野で対中貿易黒字を計上。同委員は、開放的な食品貿易は「場所を問わず食料安全保障を確保する非常に重要な手段だ」と指摘した。

昨年のEUの対中輸出は前年比8%減の146億ユーロ(155億7000万ドル)。中国からの輸入は15%減の83億ユーロだった。

同氏は鶏肉、豚肉、牛肉、乳製品など農産品分野ではEUの対中輸出に拡大余地があると指摘。「良質で質の高い食品を求める中産階級の消費者が増えている。これは『ヨーロピアン・フード』にとって輸出を増やすチャンスだ」と語った。

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