全国市長会長、立谷秀清氏が退任へ 福島・相馬市長 3期6年、コロナ対策で存在感

立谷秀清氏

 全国市長会の立谷秀清会長(72)=福島県相馬市長=が、6月に迎える任期満了に合わせて退任することが22日、分かった。2018年から3期6年務め、新型コロナウイルス対策では医師の経験を基にした国への提言などで存在感を示した。
 福島県市長会議が22日、福島市で一部非公開であり、終了後に河北新報などの取材に明らかにした。
 立谷氏は「本来は2期で辞めるのが適当だが、新型コロナ対応のために3期継続した」と語り、コロナの収束を退任理由の一つに挙げた。任期を振り返り「地方の課題は続いている。次の会長と残された課題に取り組みたい」と話した。
 立谷氏は相馬市出身。福島県議1期を経て01年の市長選で初当選し、現在6期目。全国市長会では、新型コロナワクチン情報の迅速な提供や自治体への財政支援拡充などを国に求めた。県市長会長は引き続き担う見通し。
 県市長会議ではまた、全国市長会の副会長に木幡浩福島市長を推薦することを決めた。副会長は全国9ブロックごとに1人選出され、任期は1年。5月の東北市長会総会を経て、6月12日の全国市長会議で決定する見込み。

2019年に台風19号の財政支援の要望書を手渡す立谷相馬市長(左端)ら

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